1999 Fiscal Year Annual Research Report
外科的侵襲におけるプロテアーゼ活性化受容体の機能解析
Project/Area Number |
11671239
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
岩垣 博巳 岡山大学, 医学部・附属病院, 講師 (50240867)
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Keywords | プロテアーゼ活性化受容体 / トロンビン / 外科的侵襲 |
Research Abstract |
DIC早期診断のための検査としてはFDP、Fibrinogenなどの定量が現在主として用いられている。これらは正常値からの増減で判定されるため、直接活性化トロンビンを測定する場合に比べ感度は低い。活性化トロンビン量をトロンビン受容体(プロテアーゼ活性化受容体:Protease activated receptor-1,2:PAR-1,-2)の切断ペプチドのELISA(enzyme-linked immunosorbent assay)法による定量によって知ることが、本研究の目指すところである。RabitをPAR-1,-2細胞外ドメインペプチドのMAP抗原で感作し、抗血清を作成した。ELISA法にて各々x2000-x5000の抗体価を確認したので、全採血を行い、血清を分離した。IgGの硫酸アンモニウムによる塩析分画による粗精製を施行、抗原結合affinity columnを作成し、抗原特異的抗体(Anti-human PAR-1,-2 antibody)を精製した。本抗体を用い、臨床血液検体のELISA法に対する応用のみならず、臨床組織標本の免疫組織染色が可能となった。今後は、Informed consentを得た後、患者と正常の血清を用いて、上記切断ペプチドの定量を施行し、既知の検査値との相関性についても解析するとともに、早期診断法としての有効性についても評価する予定である。
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