2000 Fiscal Year Annual Research Report
熱ショック蛋白の細胞保護効果を利用した移植臓器長期保存法の開発
Project/Area Number |
11671258
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
八木橋 厚仁 札幌医科大学, 医学部, 講師 (40260757)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 直樹 札幌医科大学, 医学部, 教授 (12217125)
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Keywords | 小腸 / 熱ショック蛋白 / 冷保存傷害 / 再灌流傷害 / IEC-18 |
Research Abstract |
小腸組織に予め熱ショック蛋白(hsp-70)を誘導しておくと、冷保存傷害が軽減することを、これまで見出してきた。そこで、本研究では、この冷保存傷害抵抗性獲得機序を、培養小腸粘膜細胞(IEC-18)を用いて検討した。まず、IEC-18細胞を対象とし、予め温熱刺激(43℃、30分)してhspを誘導した群(Group1)と、非加温群(37℃、30分)(Group2)とを作製した。University of Wisconsin(UW)液で24時間冷保存後、再度37℃で2時間培養した際の傷害程度と24時間培養後のアポトーシスの程度を、それぞれ比較検討した。 その結果、(1)抗hsp-70NT22抗体を用いて、冷保存後のhspの発現を検討したところ、Group2に比べGroup1で増強していた。また、Group1における、hspの発現は、保存前に比べ冷保存後に軽度増強した。(2)細胞傷害性の程度をHE染色で調べたところ、Group1ではGroup2に比べ軽減していた。(3)MTT法で解析した細胞生存率も、Group2に比べGroup1で高かった。(4)アポトーシスの程度をDNA-1adderで調べたところ、Group2に比べGroup1で軽減していた。(5)LDHの放出量は、Group1に比べGroup2で多かった。 以上の結果から、予めhspを誘導しておくと、IEC-18細胞に冷保存傷害抵抗性が惹起されることが明らかになった。さらに、IEC-18細胞の冷保存傷害抵抗性獲得機序として、hsp誘導によるアポトーシスの抑制が示唆された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Yagihashi A, et al.: "Downregulation of cytokine-induced neutrophil chemoattractant and reduction of reperfusion injury in liver allograft by interleukin-10."Transplant P. 32. 2302 (2000)
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[Publications] Tsuruma T, et al.: "Induction of heat shock protein-70(hsp-70) by intraarterial akministration of Geranylgeranylacetone."Transplant P. 32. 1631-1633 (2000)
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[Publications] Araya J, et al.: "Induction of heat shock protein-70(hsp-70) reduces preservation injury in rat IEC-18 intestinal epithelial cells."Transplant P. 32. 1633-1644 (2000)
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[Publications] Isobe M, et al: "Role of inducible nitric oxide synthase on hepatic ischemia and reperfusion injury."Transplant P. 32. 1650-1652 (2000)