2000 Fiscal Year Annual Research Report
卵巣組織の凍結保存法および解凍後の器官培養での卵胞刺激法に関する研究
Project/Area Number |
11671640
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
池田 万里郎 横浜市立大学, 医学部・附属病院, 講師 (50254173)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 恒男 横浜市立大学, 医学部・附属病院, 助教授 (60179497)
多賀 理吉 帝京大学, 医学部・附属溝口病院, 教授 (00107682)
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Keywords | 卵巣組織 / 凍結保存 / ガラス化法 / vitrification |
Research Abstract |
Vitrification法(ガラス化法)を用いた未受精卵の凍結・融解は難しく、生存率は低率である。本研究では、エチレングリコールを用いたVitrificationにより卵巣組織の凍結を行い、融解後の卵胞卵子の生存性および体外培養での成熟について検討した。B6D2F1雌マウスにPMSG5IU投与し、48時間後卵巣を摘出し、半切した後EFS10(10%ethylene glycol+27%Ficoll+0.45M sucrose in PB1)25℃にて15min処理し次いでEFS20(20%ethylene glycol+24%Ficoll+0.4M sucrose in PB1)4℃にて15min処理。最後にEFS40(40%ethylene glycol+18%Ficoll+0.3M sucrose in PB1)4℃にて5min処理後、凍結チューブに入れ、直ちに液体窒素中に保存した。 解凍は凍結チューブを液体窒素から出し、室温30秒後、EFS20液中4℃にて10min、次いでEFS10液中25℃にて10min、最後に0.5M Sucrose in PB1液中25℃にて10min処理した。次いでm-HTF+5%FBS+0.25mM dbcAMP培養液に移しその卵巣組織から27ゲージ針を用いて卵子を取り出した。それで得た卵子をWaymouth MB752/1+5%FBS+7mM taurine+0.23mM Na-pyruvate培養液中で17〜24時間培養した。 融解後のマウス卵巣の組織切片は、正常な組織形態を示していた。凍結・融解後の卵胞卵子を培養した結果、卵丘細胞で被われた卵子(CEO)と被われていない卵子(DO)でそれぞれ88%、79%の卵がMI期まで発生した。また、MII期へ成熟した卵は、46%、82%であった。今後はこのようにして得られた未成熟卵を成熟卵まで体外培養し、体外受精を試みる予定である。
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