1999 Fiscal Year Annual Research Report
皮膚微小循環での血栓形成における白血球の関与について
Project/Area Number |
11671782
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
中西 秀樹 徳島大学, 医学部・附属病院, 教授 (90164235)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 一郎 徳島大学, 医学部・附属病院, 助手 (70314870)
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Keywords | rabbit ear chamber / 皮膚微小循環 / 血栓形成 / 活性酸素 / hydroxyl radical |
Research Abstract |
我々は微小循環における血栓形成過程について実験を行ってきた。その結果、皮膚微小循環では細動脈では血小板血栓が見られるが、細静脈では白血球が血栓に関与していると考えられた。本年度は皮膚微小循環における血栓形成過程で活性酸素とくにhydroxyl radicalの関与を検討した。 従来と同様に、専用のパンチャーで家兎耳介遠位部に円形の全層欠損を作成した。軟骨と血管を温存してその表面と裏面の周囲皮膚を剥離し、REC(rabbit ear chamber)を装着した。chamber内に完成した微小血管網で実験を行った。生体顕微鏡内に取り付けた水銀灯からの光を500-600nmの励起光に変換し、この励起光とfluororescein sodiumを作用させることで細動脈と細静脈に血栓を作成した。血栓作成の際にhydroxyl radical scavengerであるdesfferioxamineを作用させ細動静脈での効果を観察した。 DFXが量依存的に細動脈・細静脈の血栓形成時間を延長したことから、hydroxyl radicalが血栓作成に関与していると考えられた。細動脈においては、血栓の主な成分は血小板であった。また細静脈においては、まず白血球が付着し、しだいに血小板、赤血球が堆積して血栓を形成し、血流停止に至った。 皮膚微小循環においては細動静脈の両者でhydroxyl radicalによる関与が示唆された。今後さらに細静脈の血栓に見られる白血球の関与について解析を進めていきたい。
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Research Products
(1 results)