2000 Fiscal Year Annual Research Report
口腔スピロヘータリピドAの構造学的および免疫分子生物学的研究
Project/Area Number |
11671829
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
小川 知彦 朝日大学, 歯学部, 教授 (80160761)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
隅田 泰生 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70179282)
梅本 利彦 朝日大学, 歯学部, 助教授 (80076033)
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Keywords | 口腔トレポネーマ / リポ多糖体 / リピドA / 内毒素活性 / Porphyromonas gingivalis |
Research Abstract |
平成11年度は,T.mediumを大量培養し,同凍結乾燥菌体から温フェノール/水で抽出したリポ多糖体LPS画分について,その内毒素作用や生物学的活性について検討した.その結果,内帑素作用ならびにサイトカイン産生誘導活性やマイトジェン活性などは非常に弱いことが明らかとなった.本年度は,T.medium LPS画分からリピドA分子の抽出を試みたところ,Escherichia coli由来LPSにみられるようなリピドA画分の存在はみられなかった.したがって,T.medium LPS画分において,従来から知られているLPS分子は含まれないあるいはごく微量しか含まれないものと考えられる,これらの結果は,上述した前年度のT.medium LPS画分の免疫生物学的活性の結果を裏づけるものと思われる.そこで,水溶性成分にLPSの存在がみられなかったために,極性有機溶媒におけるリピドA様化合物の検出を試みた.その結果,クロロホルム・メタノール系抽出物ならびにエタノール抽出物において糖脂質を^1H-NMRにより検出することができた.現在,これら糖脂質を分画し,その化学構造を調べ,また,その生物活性について検討を進めている.本研究計画を立案したこととは予想に反して,これまでのグラム陰性菌のLPS/リピドAとは異なり,口腔トレポネーマであるT.medium由来の糖脂質画分は,その化学構造や生物学的諸性状が違うようであることが示唆された.今後,歯周病における口腔スピロヘータの役割について検討するために,本研究で得られた糖脂質画分の生体に対する病原性について引き続き検討してくことを考えている.これら菌体表層成分に関する研究が,スピロヘータによる慢性疾患の発症機構の解明や同感染症の制御につながればと期待している.
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Ogawa,T.: "Immunobiological activities of a Chemically Synthesized lipid A of Porphyromonas gingivalis"FEMS Immunol Med.Microbiol. 28-4. 273-281 (2000)
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[Publications] Asai,Y.: "Prevention of endotoxin-induced lethality in mice by Calmodulin kinase activator"FEMS Immunol.Mod.Microbiol.. 27・3. 201-210 (2000)
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[Publications] Takeuchi,O.: "Cellular responses to bactersal all well components are mediated through Myp88-dependent signaling cascades"Int.Immunol.. 12・1. 113-117 (2000)
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[Publications] Sakai,Y.: "Synthesis of Helicobacter Pylori lipid A and its analogue using L-(trifluoromethyl) benzyl protecting group"Tetralie dran Lett.. 41・35. 6843-6847 (2000)
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[Publications] Mokuno,Y.: "Expression of Toll-like receptor 2 on α8T cells bearing invariant V88/V81 induced by exnerchiacoli infection"J.Immunol.. 165・2. 931-940 (2000)
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[Publications] Matsuguchi,T.: "Gene expression of Toll-like receptor 2 but not Toll-like receptor 4, is induced by LPS and inflammatory cytokines in mouse macrophages."J.Immunol.. 165・10. 5767-5772 (2000)
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[Publications] 小川知彦: "歯周病学最前線 オーラルケアが守る長寿社会のQOL"日本歯科評論社. 354 (2000)
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[Publications] 小川知彦: "先端医療シリーズ・歯科医学2 歯周病新しい治療を求めて"先端医療技術研究所. 536 (2000)