1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11672329
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
池田 敏子 岡山大学, 医学部, 助教授 (60202892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 久美 岡山大学, 医学部, 助手 (60284121)
金尾 直美 岡山大学, 医学部, 助手 (30274020)
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Keywords | 看護教育カリキュラム / カリキュラム開発 / 看護技術教育 / 看護技術の構造化 / ISM教材分析法 / 教育評価 / 看護適性 / 学習態度 |
Research Abstract |
基礎看護技術教育カリキュラム開発を行うための基礎資料とするために、旧カリキュラムで学習した学生の1.学習形態の別による学習態度、2.学生の看護適性、3.基礎教育課程で学習した知識・技術の卒業後の活用度を分析した。またカリキュラム開発の核となる4.基礎看護技術の構造化をISM教材分析法を適用して実施した。 以上の研究から得られた結果の要点は以下の通りである。 1.学生の学習態度は、講義法、実習法で異なり、受講態度は、実習態度に比較し消極的であった。また、学年により差がみられ、2年生は、1年生、3年生に比較して消極的であった。 2.看護適性に関しては、文献研究から適性項目を抽出し因子分析した結果リーダーシップ社会性、探求心、精神的成熟、忍耐の因子が得られた。これらの適性因子を採用して学生の看護適性を調査した結果、学年差がみられた。2年生は、それぞれの因子で低下傾向にあった。 3.卒業後臨床での看護技術実施に際して、基礎教育で学習した知識、技術等を活用した者は1割程度で残りの者は職場のスタッフから習得していた。 4.科目の構造化に関しては、基礎看護技術で指導すべき項目を精選し86項目とした。その項目を対象にISM教材分析法による分析をおこない基礎看護技術の構造化を実施した。 その結果基礎看護技術は、以下の5分野から構成された。 1)看護をする上で基本となる相互理解を中心にした「基礎」分野 2)生活する上での基本となる「日常生活」分野 3)生命維持に必要である「生理」分野 4)感染予防に必要とされる技術「感染予防」分野 5)すべての技術を総合して実施可能となる「統合」分野 この構造は、患者を中心として構成されている。すなわち、基礎看護技術は、患者を中心として体系化された。
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[Publications] 池田 敏子他: "3年制医療技術短期大学看護学生の学習態度に関する研究 自己教育力育成のカリキュラム開発をめざして"日本教育工学会論文誌. 23・2. 109-120 (1999)
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[Publications] 池田 敏子他: "ISM教材分析法を適用した基礎看護技術の構造化に関する研究"日本教育工学会 第15回大会講演論文集. 15回. 261-262 (1999)
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[Publications] 池田 敏子他: "基礎看護技術の構造化 -ISM教材分析法を適用して-"日本看護学教育学会誌. 9・3. 15-27 (1999)
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[Publications] 渡邉久美、池田敏子他: "短大在学時の口腔ケアに関する学習記憶状況と卒業後の口腔ケア実施状況との関連"日本看護研究学会近畿・北陸/中国・四国地方会 抄録集. 13回. 33 (2000)
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[Publications] 金尾直美、池田敏子他: "患者による受け持ち学生の援助技術に対する評価と期待 -成人看護学実習における慢性期患者を対象として-"日本看護研究学会近畿・北陸/中国・四国地方会 抄録集. 13回. 24 (2000)