2000 Fiscal Year Annual Research Report
ケアチームによる介護家族の介護価値を高める援助に関する研究
Project/Area Number |
11672346
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Research Institution | Nagano College of Nursing |
Principal Investigator |
北山 三津子 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (70161502)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
御子柴 裕子 長野県看護大学, 看護学部, 助手 (00315847)
俵 麻紀 長野県看護大学, 看護学部, 助手 (20311904)
安田 貴恵子 長野県看護大学, 看護学部, 助教授 (20220147)
頭川 典子 長野県看護大学, 看護学部, 助手
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Keywords | ケアチーム / 介護家族 / 介護価値 / 介護職 / 文化的背景 |
Research Abstract |
1.介護職の介護に関する意識調査:介護家族を援助する介護職の介護意識、とりわけ介護価値の認識を捉えるための調査を実施した。調査項目は、(1)介護体験を通して得た認識(人間としての尊厳を尊重した関わりが大切、介護対象者と接することを通して学ぶものがある、介護を通して家族の絆が深まる、気づかなかった介護対象者の一面を知ることもある等、全22項目について、感じる程度を選択肢で問う)及びきっかけとなった体験(22項目)(2)介護家族の介護についての肯定的意識を促す援助(実施介護を認めて励ます、家族の気持ちを傾聴する等の援助11項目及び援助意図11項目)等とし、質問項目は筆者らの先行研究の結果から作成した。長野県内の訪問介護を行う介護保険居宅介護支援サービス事業者として登録された全事業所252カ所の常勤訪問介護職員全数1,228人に対して調査票を郵送し、回収できた344人について分析した(回収率28.0%)。上記(1)では、全項目で「感じる」と答えた者が70%以上であった。うち「強く感じる」者が多かったのは、援助のあり方や人生の先輩から学びを得ること等で、自身の援助に対する介護対象者の言葉や表情がきっかけになっていた。(1)のうち、介護家族が得るものに関する項目では「どちらともいえない」が他項目よりも多く、家族の負担を実感していると推察された(2)では、家族と介護対象者の相互理解の促進や介護の継続意識を高める、実施介護への満足感を得ることを意図して援助を行っている傾向がみられた。 2.文化的背景の異なる介護家族の介護についての認識の比較検討:北米における介護家族の支援や研究に取り組んでいる、ブリティッシュコロンビア大学看護学部ジョアン・ぺリー準教授を訪ね、家族介護の実態や、介護の価値に関する研究成果や研究情報を交換し、文化的背景の異なる介護家族の介護についての認識の比較研究の計画を立案した。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] ジム&ジョアン・ボウルデン 著,北山三津子,安田貴恵子,俵麻紀,御子柴裕子,頭川典子 訳: "看取るひとへのメッセージ -介護のためのハンドブック-"高陵社書店. 149 (2000)