1999 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の介助起立時における生体への影響と援助方法に関する検討
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11672351
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Research Institution | College of Nursing Art and Science, Hyogo |
Principal Investigator |
川口 孝泰 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助教授 (40214613)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯田 健夫 立命館大学, 理工学部, 教授 (80268151)
小西 美和子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (60295756)
鵜山 治 兵庫県立看護大学, 看護学部, 教授 (00185076)
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Keywords | 介助起立 / 循環生理 / 援助方法 / 高令者 / 予期調節 |
Research Abstract |
■研究目的 本年度は,急な姿勢変化に伴って起こる血圧低下・脳血流の低下を事前に調節する反応(予期調節preparatory control)を人間工学的視点から実験的に検証することを目的とした。 ■実験方法 被験者は健康な若者13名であった。実験は、2種類の高さの異なる椅子を設定して(座面高20cm,40cm)、座っている状態から立位へと移行する動作について実施した。起立の条件は、「予告あり」起立と、突然起立してもらう「予告なし」起立の2条件で行った。実験手順は、先ず被験者に対して安楽に座るように指示し、生体計測反応が安定した時点から、5分間安静座位を保った後に起立してもらい、その後3分間立位を保持してもらった。起立に要した時間は、何れもほぼ1秒前後であった。実験中は、心電図および近赤外線脳酸素モニターによる脳循環の連続的な測定・記録を行なうと同時に、起立前後の血圧を自動連続血圧計を用いて測定した。心拍データと血圧データは、全自動循環動態・自律神経活性解析システム(大日本製薬,フラクレット TM)によって、心拍数(HR)、収縮期血圧(SBP)、平均血圧(MBP)、拡張期血圧(DBP)、心電図RR間隔(msec)を求め、ウェーブレット変換による周波数解析(時間分解能0.1sec)によって、心拍・血圧ゆらぎ解析を行った。 ■結 果 起立直後の心拍数の最大増加率を椅子の高さ、予告の有無で比較すると、予告の有無では、「予告なし」の方がやや増加する傾向がみられた。起立直後の平均血圧の最大減少率は、予告の有無別には有意差はみられなかった。20cmからの起立では、「予告なし」が「予告あり」に比べて有意(p<0.05)に減少した。起立直後のOxy-Hb濃度の最大変化量の比較は予告の有無別では有意差はなかった。椅子の高さの違いでは、「予告なし」で有意差(p<0.05)がみられた。座面高20cmからの起立前・後30秒間におけるSBP-LF値の変化を、予告の有無別に見ると「予告なし」では起立後に有意(p<0.01)な増加がみられたが、「予告あり」では有意差はみられなかった。
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Research Products
(1 results)