2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11680009
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
山田 憲政 北海道大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (00210469)
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Keywords | 周期運動 / 関節スティフネス / セントラル・パターン・ジェネレーター / 求心性情報 |
Research Abstract |
本研究のテーマは,身体を質量を持つ筋骨格系(力学系)と神経系(情報系)が相互に関与しあう複雑なシステムとして捉え,その身体の運動の基盤となる関節まわりの単関節運動の安定性が維持される制御機構を解明することである. 最終年度の今年は,昨年,肘関節運動の実験で得られた運動データ(肘関節運動の周期運動の周波数増加に伴い関節スティフネスが増加することを,上腕二頭筋と上腕三頭筋の筋放電から推定したデータ)を,神経系(情報系)をセントラルパターンジェネレータに,筋骨格系をスティッフネスが変化する剛体振り子としてモデル化し,この2つのシステムの相互作用で再現できるかを検討した.実際のシミュレーションでは,剛体振り子の固有周波数をスティッフネスを変動させることにより変化させ,セントラルパターンジェネレータの発振と,剛体振り子の運動を検討した. そのモデルを用いたシミュレーションの結果,剛体振り子の周期運動とセントラルパターンジェネレータの発振が,剛体振り子の慣性モーメントとスティッフネスで決定される固有周波数に引き込まれ,安定な周期運動が生成されることが確認された.この相互作用モデルで得られた結果は,肘関節の実験データを再現することに成功し,よって,身体運動の周期運動の安定は,力学系と情報系の不断な相互作用が基盤となり生成されると考えられる.つまり,運動にともない生じる求心性情報は,周期運動という身体運動の最小単位と考えられる単純な運動においても常に安定性を維持するために必要であると考えられる.
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Research Products
(1 results)