1999 Fiscal Year Annual Research Report
加速器質量分析放射性炭素年代測定法による縄文時代集落の存続期間に関する研究
Project/Area Number |
11680161
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山本 直人 名古屋大学, 文学部, 助教授 (60240800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田 寛貴 名古屋大学, 年代測定資料研究センター, 助手 (30293690)
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Keywords | 放射性炭素年代測定法 / 加速器質量分析計 / 縄文集落 |
Research Abstract |
平成11年度に計画した研究実施項目は、以下の3点である。各項日ごとに研究実績の概要について記述していくものである。 (1)御経塚遺跡における炭化物が付着した土器型式の明確な縄文土器の選出 (2)御経塚遺跡における集落構造の検討 (3)試料の前処理・加速器質量分析計による本処理・データ解析 (1)については、石川県石川郡野々市町教育委員会の収蔵庫に保管されている縄文土器の総量を5等分し、本年度は全体の2/5をみなおして試料をえらびだした。(2)については、既往調査の遺構図をもとに、集落構造が把握できるような小縮尺の遺構図を作製した。(3)については、3年間で総数45点の測定を予定しており、本年度は全体の1/3にあたる15点の処理をおこなった。 作業をすすめていくうちに、あらたな問題がうかびあがってきて、それを解明するための試料の採収や処理をおこなった。第一に、御経塚遺跡の測定値の妥当性を検討するためには、それと同時期の遺跡の試料を測定する必要性がでてきた。そこで、同時期の他の遺跡についても試料を採収し、処理を実施した。第二には、いくつかの段階に細分されている型式もあり、型式レベルの存続期間ばかりでなく、段階レベルでの存続期間を究明する必要もでてきた。この点を検討するために、群馬県安中市中野谷松原遺跡の縄文前期有尾式を対象とし、試料の採取をおこなった。
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