1999 Fiscal Year Annual Research Report
「水環境」をフィールドとする地域環境教育構想のための基礎的研究
Project/Area Number |
11680254
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
宮薗 衛 新潟大学, 教育人間科学部, 助教授 (00209909)
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Keywords | 環境教育 / 水環境 / 三面川 / 総合的な教育 / 実践的指導力 / カリキュラム・デザイナー |
Research Abstract |
本年度は、3カ年研究の1年次にあたり、次の2点に重点を置いて研究に取り組んできた。一つは小・中学校教員の環境教育に関する実践的指導力とカリキュラム・デザイナーとしての力量形成の方策・課題を明らかにするための研究会組織のたち上げである。もう一つは従来の環境教育の実態調査、アンケート調査の実施である。 1・研究活動の経緯 1)三面川流域の小・中学校教員による研究会組織の確立と定例研究会の開催 研究目的達成のため、教育委員会の協力を得て、三面川流域の新潟県村上市・岩船郡内の小・中学校教員を対象とする研究会を組織した。その結果、三面川流域の18校の小・中学校から小学校教員29名(16校)、中学校教員5名(2校)合計34名の参加が得られた。9月から毎月1回のペースで定例の研究会活動に取り組んだ。その内3回は外部講師を招いてのフィールドワークやワークショップ、講義・討論の機会を設けた。 2)「水環境」をフィールドとする環境教育の事例等調査及びアンケート調査 新潟市内の学校及び他県の事例を収集することに努めた。その結果、次の点が明らかになった。(1)環境教育への関心が高まり様々な形での取り組みがなされている。但し、現時点では時間確保の問題があり「総合的な学習の時間」への期待が寄せられている。(2)「水環境」をフィールドとする教育実践が広がりを見せている。しかし、学校種や学校を超えた地域の総合的な環境教育として体系化したものはあまりない。 教員の実践的指導力・カリキュラム構想力についてのアンケート調査については、現在進行中である。 2・1年次研究から明らかになった成果と今後の課題・問題点 成果としては以下の2点である。(1)学校種・学校間を超えた小・中学校教員の自主的研究会組織を立ち上げ、地域環境教育構想への取り組みを始めたこと。(2)三面川という地域の「水環境」をフィールドとする総合的な環境教育構想において、子どもの問題意識や興味・関心をどのように育てるかを研究課題として焦点化したこと。 今後の課題は次の2点である。(1)中学校現場が多忙のためか、中学校教員の参加が思わしくなく、小・中学校連携の構想が崩れていること。(2)小・中学校連携の可能性のある学校を新たに探すことが必要になったこと。
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