2001 Fiscal Year Annual Research Report
「水環境」をフィールドとする地域環境教育構想のための基礎的研究
Project/Area Number |
11680254
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
宮薗 衛 新潟大学, 教育人間科学部, 助教授 (00209909)
|
Keywords | 環境教育 / 水環境 / 総合的な学習 / 地域環境教育構想 / 教員研修 / 三面川 / 地域マップ |
Research Abstract |
本年度は、3カ年計画の最終年度にあたり、研究成果をまとめる年であるが、本年度は特に次の点に重点を置いた研究に取り組み、幾つかの成果があった。 一つは、前年度新潟県内の小中学校を対象に実施した「環境教育と総合的な学習の時間の取り組み」についてのアンケート調査を分析し、日本環境教育学会第12回大会にて「環境教育と『総合的な学習』一アンケートと実践から探る『水環境』教育の可能性と課題」としてその成果を公表した。それによれば、「総合」で身近な地域をフィールドとする学校が圧倒的に多いこと、また環境教育の内容として「水環境」をテーマとするものが最も多いことなどが明らかになった。例えば、日常的に利用している校外のフィールドとして、小学校では166校が118の河川(湖沼、潟等)名を、中学校では33校が28河川(湖沼、潟等)名を挙げている。小学校では全県にわたって「水環境」の学習が実践されているが、「水環境」の学習は全国の小中学校でも広く実践されている。異なる河川や県外の学校も含めて、ネットワークづくりが次の課題として浮かび上がってきた。今後の研究課題として取り組みたい。本研究に参加している学校の中には、既に県外の学校との交流に取り組んだところもある。 第二に、地域環境教育構想に向けて、研究フィールドとした新潟県北に位置する三面川の「水環境マッブ」づくりに取り組んだ。年度内に三面川流域、村上・岩船地区の小中学校に教材として配布する予定である。これまでの様々な活動も含めて、参加した教員自身が三面川を多様な角度からとらえ、しかも三面川と自分の生活とのつながりを意識するようになりつつある。三面川を中心にして地域の見方を捉え直すという研究のねらいが部分的ながらも達成された。また、マップが実践に有効か、追跡研究に今後取り組みたい。
|
Research Products
(2 results)