1999 Fiscal Year Annual Research Report
知的障害養護学校における新領域「自立活動」に対応した「動作法」の適用
Project/Area Number |
11680273
|
Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
安好 博光 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (10132721)
|
Keywords | 動作法 / 自立活動 / 知的障害養護学校 |
Research Abstract |
本研究は、3年計画で実施され,本年度は,初年度にあたる。 本研究の目的は,知的障害養護学校の中で,障害の重い知的障害児,自閉児の「自立活動」の指導において,「動作法」をどのように適用すれば効果的であるかについて,事例研究を中心に検討することである。 初年度は,以下の成果を得た。 (1)四国4県の知的障害養護学校において,「動作法」を利用している数名の教師に対し,「自立活動」の指導において「動作法」をどのように適用するかについてインタビューを行った。その結果,「養護・訓練」から「自立活動」に名称が変わって,指導内容や方法についても変えていく必要があるものの,具体的な方策は,まだ未整理の部分が多いというのが現状であった。また,「動作法」は肢体不自由児に対する指導法という観念が教員の中に強く,知的障害児,自閉児への適用に踏み出せない教員が多いという実態も分かった。 (2)平成11年夏期に徳島県及び高知県で実施された5泊6日の集団集中訓練において,6名の知的障害児,自閉児に「動作法」による指導を実施した。用いられた指導技法は,座位での躯幹反らせ,膝立ち位での腰の落とし停めとせり上げ及び左右への体重移動,立位での左右への体重移動が多かった。これらの課題の中で,知的障害児,自閉児の行動的特徴をより知るためには,膝立ち位での腰の落とし停めとせり上げ,立位での左右への体重移動が効果的であることが分かった。 (3)九州大学発達臨床心理センター及び国立特殊教育総合研究所に出向き,本研究の理論的枠組み及び事例を検討し,助言を得た。
|