1999 Fiscal Year Annual Research Report
ロジスティクスの歴史的変化と環境負荷分析もとづくモーダルシフトと可能性について
Project/Area Number |
11680444
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Research Institution | 東京商船大学 |
Principal Investigator |
苦瀬 博仁 東京商船大学, 商船学部, 教授 (10186398)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永岩 健一郎 広島商船高等専門学校, 流通情報工学科, 助教授
松尾 俊彦 富山商船大学高等専門学校, 国際流通学科, 助教授 (80157263)
鶴田 三郎 東京商船大学, 商船学部, 教授 (30114911)
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Keywords | ロジスティクス / フェリー輸送 / モーダルシフト / 環境負荷 / 複合一貫輸送 / 輸送サ-ビスレベル |
Research Abstract |
平成11年度は、ロジスティクスの基本的な概念を整理し、次にモーダルシフトに有効と考えられる長距離の地域間輸送構造について、分析を行った。 ロジスティクスの基本的な概念では、都市内および都市間の物流システムの考え方を整理した。すなわち、モーダルシフトは、トラック輸送を他の交通機関(特に船舶)に転換しようとするものである。このため、集荷と配送のように、都市内で面的に移動する場合には、必然的にトラックを利用せざる得ない。一方、船舶などは、線的輸送機関(1対1)であるために、都市間の長距離輸送で用いることが一般的である。 輸送構造について、1980〜1995年までの5年ごとに調査された物流センサスデータを用いて、輸送構造におけるモードシェアの分析をおこなった。さらに、上記のように国内長距離輸送においてトラックから船舶のモーダルシフトを検討する場合、ロールオンロールオフの船舶(フェリー等)とリフトオンリフトオフの船舶(一般貨物船)がある。しかし、近年の多頻度少量で時間に厳密な輸送形態では、荷役に時間のかかるリフトオンリフトオフ方式は、一般消費財の輸送では使用されることは少ない。このため、モーダルシフトにはフェリー利用が有効と考えられる。 以上のことから、フェリー利用モデルを構築し、発着港湾の位置関係によるフェリー利用増加量について分析した。この結果、遠距離間のフェリー輸送が、モーダルシフトの可能性が高いことが明らかなになった。
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[Publications] 苦瀬 博仁: "都市内物流のための社会資本整備のあり方と基本的な対策"季刊輸送展望. No.253. 43-49 (2000)
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[Publications] 松尾 俊彦: "モーダルシフトに関する論文の基礎的分析"富山商船高等専門学校研究集録. 33. (2000)
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[Publications] 松尾 俊彦: "発着港湾の位置とフェリーに関する基礎研究"日本航海学会論文集. 102. (2000)