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1999 Fiscal Year Annual Research Report

気候温暖化による中部日本・高山域の少雪化と森林生態系の動態変化の解析

Research Project

Project/Area Number 11680535
Research InstitutionToho University

Principal Investigator

丸田 恵美子  東邦大学, 理学部, 助教授 (90229609)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 上村 保麿  東邦大学, 理学部, 助教授 (20120256)
池田 武文  農水省, 森林総合研究所・関西支所, 室長
及川 武久  筑波大学, 生物科学系, 教授 (70011682)
梶 幹男  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (00152645)
Keywords気候温暖化 / 森林限界 / 亜高山帯針葉樹 / 環境ストレス / 強光阻害 / 水分ストレス / エンボリズム / キャビテーション
Research Abstract

気候温暖化による少雪化が森林生態系に与える影響を評価・予測するための第1年度として、中部山岳域の長野県乗鞍岳と八ヶ岳を中心をした調査を行った。本年度は、まず実際に亜高山帯での環境ストレスが樹木にどのような影響を与えているかについて、強光の光化学系に対する影響を、次に水分ストレスについて明らかにすることを試みた。低温下で強光が葉に照射されると、光化学系は温度の影響を受けないが、カルビンサイクルは不活性化しており、気孔も閉鎖しているので、炭酸同化が行われないので、受け取った過剰なエネルギーによってチラコイド膜などの損傷を受けやすい。乗鞍岳の森林限界の常緑針葉樹のオオシラビソは実際、春に強光によるダメージを受けていることが、測定及び実験により明らかとなった。次に水分ストレスについては、冬から春にかけて幹は凍っているが、針葉からのクチクラ蒸散は続き、春までにかなりの水分が消失することがわかった。水分は消費するが、土壌や幹からの水の供給が得られないため、枝の仮導管にはエンボリズムが生じており、これが生育期間開始時にも続くと水上げができなくなり、枝全体が枯死することが明らかとなった。これら2つのストレス、強光と水分ストレスとが、枝葉に損傷を与え、常緑葉の寿命を短縮し、生産力を減少させていることが予測される。そこで、次年度以降は、生産力の減少を定量化する予定である。同時に、山岳域での温暖化傾向が明瞭となってきたので、すみやかに中部山岳域での気候モニタリングを開始する予定である。

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Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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