2000 Fiscal Year Annual Research Report
物質移動に有効な土壌中気液界面積の測定とモデルによる推算
Project/Area Number |
11680569
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
川西 琢也 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (80234087)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 良茂 金沢大学, 工学部, 教授 (60019750)
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Keywords | 土壤 / 多孔質体 / 二相流 / 界面積 / トレーサー / 短絡流 / 界面吸着係数 / 物質移動 |
Research Abstract |
土壌気相トレーサーを用いて,土壌中の気液2相流における気液有効界面積を測定する方法の開発を試みている。当初,文献から得た情報から,ヘプタントレーサーを用いる方法を試みたが,半年間の検討の結果,ヘプタントレーサーでは,水-空気界面への界面吸着係数が小さいため,1×10^5m^<-1>以下の比界面積の測定が難しいことが明らかとなった。ところが,我々の測定したい土壌粒子の比表面積はコこれより1オーダー程度低く,ヘプタントレーサーでは有効界面積の測定ができなかった。このため,当初の計画を変更して,1×10^2〜1×10^3m^<-1>程度の比界面積を測定する手法の開発を試みることにした。具体的には,水相に界面活性剤を投入し,界面活性剤の疎水部と親和性の高いトレーサーを用いることにより,気液界面におけるトレーサーの吸着係数を高める方法を試みた。現在のところ,この方法についてはまだ成功していないが,今後さらに探索をつづける予定である。本研究での当初の目標は,空気の流れている部分と停滞している部分の界面積を区別することにあった。界面積についてはこの目標は達成されなかったが,流れている部分と停滞している部分の気相容積についてはこれを解析する手法を改善することに成功している。さらに,本研究の装置を用いて,気相の短絡流の有無の解析手法について検討を始めている。これは,汚濁物質の物質移動への短絡流への影響を検討するための予備的実験であり,界面積に対する短絡流の影響を検討するための準備となる。 今後は,新たなアイデアに基づく界面積測定法の開発を進めるとともに,当初の目的どおり,流通部と停滞部における界面積,短絡流部における界面積,等を算出する手法について検討を進める。
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Research Products
(1 results)