1999 Fiscal Year Annual Research Report
新しい作用点の微生物由来プロテアソーム阻害剤の探索
Project/Area Number |
11680597
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Research Institution | Kitasato Institute |
Principal Investigator |
田畠 典子 社団法人 北里研究所, 生物機能研究所, 研究員 (60260080)
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Keywords | プロテアソーム / 阻害剤 / PGPH |
Research Abstract |
微生物由来のプロテアソーム阻害剤として土壌分離放線菌Streptomyces sp.WK-6374株の培養液より2つの化合物を見い出した。4Lの培養液より得られた粗物質573mg出発原料にODSゲルカラムクロマトグラフィー、逆相系分取HPLCで精製し2成分のWK-6374-A及びBをそれぞれ23.3、5.09mg単離した。プロテアソームの加水分解活性はウシ赤血球より部分精製した20Sプロテアソームを酵素源とし、蛍光発色団を有する人工基質(キモトリプシン様活性基質、トリプシン様活性基質、PGPH活性基質)を用い、37℃10分間反応させ切り出されたAMCを96穴蛍光マイクロプレートリーダーで測定し、酵素活性とした。これらのプロテアソーム活性に対する阻害は成分Aでキモトリプシン様活性、トリプシン様活性、PGPH活性に対するIC_<50>値はそれぞれ9.0μg/ml、9.5μg/ml、8.0μg/mlを示し、成分Bではそれぞれ8.3μg/ml、10μg/ml、5.0μg/mlと測定された。これに対してプロテアソーム阻害剤ラクタシスチンはそれぞれの活性に対し2.2μg/ml、26μg/ml、56μg/mlであった。従ってWK-6374-A及びBはPGPH活性に強い阻害活性を示すことが明らかとなった。現在各種NMRならびに機器分析を行ない構造解析中である。
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