2000 Fiscal Year Annual Research Report
シナプスの分子構築と蛋白質リン酸化による制御機構のプロテオーム解析
Project/Area Number |
11680768
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Research Institution | RIKEN |
Principal Investigator |
谷口 寿章 理化学研究所, 翻訳後修飾による動的調節機構研究チーム, チームリーダー(研究職) (10257636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 守 理化学研究所, 翻訳後修飾による動的調節機構研究チーム, 連携研究員 (90288481)
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Keywords | 質量分析 / プロテオーム解析 / シナプス / 翻訳後修飾 / 蛋白質リン酸化 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
本研究の目的は大きく2つに分けられる。即ち(1)プレシナプスにおける開口放出の蛋白質リン酸化による制御機構の解明と(2)シナプスの分子構築、シグナル伝達系の解析である。(1)に関しては、シナプス小胞蛋白質、SNARE複合体構成蛋白質のリン酸化状態の変化を、超高感度質量分析法を用いて解析することを目的とする。(2)においては、同様に質量分析法を用いて、成長円錐を中心としたプレシナプス、後シナプス肥厚部を中心としたポストシナプスの分子構築を明らかにする。同時にリン酸化を特異的に検出することで、それぞれの蛋白質のリン酸化部位を同定する。さらに蛋白質間の相互作用を総合的に明らかにする。これらの研究を実現するためには質量分析を基盤とする超高感度タンパク質構造解析法の確立が必要である。昨年度、本年度において、これらの基礎的技術の開発を行った。二次元電気泳動ゲルを銀染色し、観測されたスポットを切り出し、MALDI-TOFによるペプチドフィンガープリンティング法により、ゲノムデータベース上で検索するシステムを確立した。大量試料を迅速に処理するため、自動ゲルピッカーによる二次元ゲルのイメージ解析とゲルスポット切出し、自動ゲル内消化ロボット、試料処理ロボットを用い、二次元電気泳動からMALDI-TOFにおける自動検索、自動測定を行うシステムを確立した。また、三連四重極型質量分析計を用い、いわゆるペアレントスキャン法によるリン酸化ペプチド検出システムを確立した。現在これらの技術を用いて、主としてシナプス小胞、後シナプス肥厚部等の構成蛋白質の解析を行っている。この過程でシンタキシンに結合するタンパク質を明らかにすることが出来た。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Morimatsu.M., et al.: "The molecular structure of the fastest myosin from green algae, Chara."Biochem Biophys Res Commun. 270. 147-152 (2000)
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[Publications] Sano,K.I., et al.: "Amino-acid replacements in an internal region of tropomyosin after the properties of the entire molecule."Eur.J.Biochem.. 267. 4870-4877 (2000)
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[Publications] 谷口寿章: "シナプス形成と伝達物質放出におけるプロリン指向性キナーゼの役割"蛋白質核酸酵素増刊「神経回路と機能発達」. 45. 436-441 (2000)
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[Publications] 谷口寿章: "四重極マスフィルター型質量分析計とその応用"蛋白質核酸酵素. 45. 1865-1871 (2000)
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[Publications] 谷口寿章: "プロテオーム解析の現状と展望"医学のあゆみ. 195. 927-930 (2000)
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[Publications] 伊藤隆司,谷口寿章: "ポストシークエンスのゲノム科学第3巻プロテオミクス"中山書店. 238 (2000)