1999 Fiscal Year Annual Research Report
モルモット由来パラインフルエンザ3型ウイルスのマウス・ラットにおける感染像
Project/Area Number |
11680822
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
佐藤 浩 長崎大学, 医学部, 助教授 (50072947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大沢 一貴 長崎大学, 医学部, 助手 (90244756)
片峰 茂 長崎大学, 医学部, 教授 (40161062)
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Keywords | 実験動物 / ウイルス / モルモット / マウス / ラット / パラインフルエンザウイルス |
Research Abstract |
◆モルモット由来パラインフルエンザ3型ウイルス使用による実験小動物に対する感染実験 モルモットを含めた実験小動物における感染後の病態像を得るため、遺伝的免疫不全、または人工的に免疫不全状態を作成した小動物において、パラインフルエンザウイルス3型(PIV3)(我々が初分離したモルモット由来パラインフルエンザウイルス3型「GPIV3」とヒトとのパラインフルエンザウイルス3型(HPIV3」)の感染動物実験を行い、症状観察や体重推移、並びに抗体上昇の有無、さらに遺伝子診断法(PCR)による検索を行った。 接種ウイルスの株として、HPIV3(C243株)及びGPIV3(GP8株)を使用し経鼻的に投与した。一方、実験動物は4週令の♂で、種類としてはマウス、ラット、ハムスター、モルモットの各種を使用し、ヌードマウスを除いた動物には、サイクロスポリンA(CsA:i.m.;15mg/KgBW/day)を接種前から連日投与し、免疫抑制状態を作成した。 結果:(症状)―免疫抑制状態の感染モルモットにおいて、削痩(22日目)、斜頚旋回(23日目)、死亡(24日目)が観察されたが、その他の動物では異常なものは見られなかった。(感染後の体重推移)―体重増減においても感染群と対照群とで有意差は認められなかった。(抗体価)―27日目殺処分時の血清抗体をIFAにて検査結果、感染ハムスター・モルモット群において40倍以上の抗体価を検出した。この意義については投与上の問題か否かを検討中である。(遺伝子診断法「PCR」)―27日目殺処分時の肺・脳を使用してPCR法でゲノムNP領域の検出を行ったが、いずれの検体も陰性であった。このことは27日目において感染状態がすでに終了していると考えられた。 ◎以上、本年度の結果を踏まえて、来年度においては、より高い病態像を得られるよう混合感染などの手法をとるよう計画している。
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