2000 Fiscal Year Annual Research Report
モルモット由来パラインフルエンザ3型ウイスルのマウス・ラットにおける感染像
Project/Area Number |
11680822
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
佐藤 浩 長崎大学, 医学部, 教授 (50072947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片峰 茂 長崎大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40161062)
大沢 一貴 長崎大学, 医学部, 助手 (90244756)
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Keywords | パラインフルエンザウイルス / モルモット / パラミキソウイルス / PIV3 / 実験動物 / ラット |
Research Abstract |
「モルモット由来パラインフルエンザ3型ウイルスのマウス・ラットにおける感染像」 今年度下記のような研究を行い、研究成果結果が得られた。 4週令のSPFラット(SD系)とモルモット(Hartley系)を使用して、サイクロスポリン使用による免疫抑制状態を人為的に作製したうえ、経鼻的にモルモット由来パラインフルエンザ3型ウイルスによる感染実験を行った。 感染後の個体における液性抗体の産生、体重測定による体重変動、PCR法による遺伝子断片の検出を行って次の結果を得た。 (結果) (1)2^<nd>PCRを行いゲノム検索したところ、免疫抑制ラットで、感染後2〜8日目まで、片やモルモットでは免疫抑制の有無にかかわらず有意差がなく、感染後8〜10日までゲノムが検出できた。その後、検出不能であった。(2)一方、液性抗体は、免疫抑制処置をしているにもかかわらず、ラットでIFA抗体が10日目で検出できた。しかし、モルモットでは10日では検出できなかった。(3)モルモットの2例で感染後8,9日目において肺の肝変化が認められた。 (考察) (1)これらの実験から、免疫抑制状態でもパラインフルエンザ3型ウイルスは感染後比較的早期に体内(肺)からクリアーされるものと考えられた。(2)免疫抑制処置をしているにもかかわらず、ラットでIFA抗体が10日目で検出できた。しかし、モルモットでは10日では検出できなかった。(3)モルモットで認められた2例の肺の肝変化は非常に興味が深く、今後充分な数を使用して、さらに詳細な検討を必要とすると考えられた。
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