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1999 Fiscal Year Annual Research Report

絹セリシンを主体とした高含水ゲルの構造、及び膜透過性と生体適合性

Research Project

Project/Area Number 11680837
Research InstitutionShinshu University

Principal Investigator

奈倉 正宣  信州大学, 繊維学部, 教授 (70021178)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 後藤 康夫  信州大学, 繊維学部, 助手 (60262698)
大越 豊  信州大学, 繊維学部, 助教授 (40185236)
Keywordsセリシン / ゲル / 高含水 / 化学架橋 / ジメチロール尿素
Research Abstract

【研究の目的】 本研究では,このようなセリシンの優れた機能性に注目し,さらにはセリシンの有効利用を目的として,力学的な面において材料として利用可能なセリシンを主体とした含水ゲル膜の作製を試みた。セリシンゲル膜を作製するために,架橋剤を添加することにより化学架橋を導入した試料の作製を試み、得られた膜の構造と物性の検討を行った。更に,親水性高分子のポリビニルアルコール(PVA)の添加効果についても検討した。
【試料】 試料は「セリシンのみに化学架橋を導入したもの」,「セリシンに少量の低分子量PVAを添加して化学架橋を形成させたもの」の2種類の膜に,架橋剤としてのジメチロール尿素を各種混合量加え架橋したもの(前者を試料I、後者を試料II)を作製した。
【研究結果】
1) 本研究の最重要目的であった含水状態におけるセリシンの力学的性質の改善という点に関しては,材料として十分に利用可能な含水ゲル膜を作製することに成功した。これによって,ほとんど利用されることなしに無駄なものとして廃棄され続けてきたセリシンを,有効利用するための一つの方法が可能となった。
2)試料内部に化学架橋を導入したにも関わらず,試料I,試料IIともに比較的高い含水率を示した。特にPVAを添加した試料IIでは,すべての架橋剤混合モル比の試料において60%以上という高い値を示した。
3) 構造面に関しては,試料I,試料IIの両者とも架橋剤混合モル比の増大に伴いセリシンのランダムコイル化が進行し,さらにその結晶構造は乱れたものとなった。これらの変化は試料IIの方が大きいことが明らかとなった。

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Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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