2000 Fiscal Year Annual Research Report
フィリピン北部・台湾中南部の少数民族の民間伝承に関する言語学的・人類学的調査研究
Project/Area Number |
11691015
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Research Institution | SHIZUOKA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
森口 恒一 静岡大学, 人文学部, 教授 (10145279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野林 厚志 国立, 民族学博物館, 助手 (10290925)
笠原 政治 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (70130747)
山田 幸宏 姫路獨協大学, 外国語学部, 教授 (00036659)
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Keywords | ブヌン / フィリピン / 台湾 / ツォウ / ルカイ / イヴァタン / イトバヤット / ヤミ |
Research Abstract |
この調査・研究は、フィリピン北部と台湾中南部の原住民の少数民族の民間伝承を中心にその中に記録されている事柄を言語学的、人類学的、考古学的な観点から学際的な研究を行った。その共同の研究の結果として、An Examination of the Oral Traditions and its relatioship to Anthropologyを現在印刷中であり、3月末までに出来上がる予定である。 この調査研究に参加している四名は、それぞれ現地調査を行い記録、分析を行った。森口、山田は、フィリピン側を担当し、前者は、イヴァタン語南方言の伝承、諺を、後者は、イトバヤット語の諺と歌謡を調査研究した。また、台湾側は、森口、笠原、野林と研究協力者の宮岡が担当し、森口は、ブヌン語とヤミ語の、笠原はルカイ族の移動について、宮岡は、ツォウ族の伝統的祭祀の変容を、野林は、ツォウ族の狩猟に関する調査研究を行った。 特に、森口は、若い人達に忘れ去れているブヌン語の代々伝わる伝承および歌謡を古老の助けにより録音、聞き書きをし、それに日本語や英語だけではなく、中国語訳を加えて、ブヌン語がもはや母語使用者ではなくなって中国語が母語となっている若い人達に役立てて現地に還元するという新たな報告書のタイプを試みた。また、山田もタガログ語と英語が中心のイトバヤットの青年達に伝統的な歌謡を残す努力をしている。
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[Publications] 森口恒一: "イヴァタン"世界民族学辞典. 65-66 (2000)
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[Publications] 森口恒一: "台湾原住民の名前に関する幾つかの覚え書き"台湾原住民研究. 5(未定). (2001)
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[Publications] 山田幸宏: "イトバヤット"世界民族学事典. 79-80 (2000)
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[Publications] 笠原政治: "伊能 嘉矩と「台湾蕃人事情」"台湾蕃人事情. 1-13 (2000)
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[Publications] 笠原政治: "「認識台湾」の台湾原住民に関する記述"台湾原住民研究. 5(未定). (2001)
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[Publications] 野林厚志: "「悪い魚」と「真の魚」-台湾ヤミの漁食における食物規制"食とジェンダー. 46-63 (2000)