1999 Fiscal Year Annual Research Report
熱帯アジア3国(インド・東南アジア)の村落と文化遺産の共存モデル案構築研究
Project/Area Number |
11691031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Section | 一般 |
Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
石澤 良昭 上智大学, 外国語学部, 教授 (10124851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
盛合 禧夫 東北工業大学, 工学部, 教授 (10085459)
遠藤 宣雄 アジア文化研究所, 研究員
青柳 洋治 上智大学, 外国語学部, 教授 (60146800)
上野 邦一 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (70000495)
中尾 芳治 帝塚山学院大学, 文学部, 教授 (70227734)
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Keywords | タミール・ナド州 / オリッサ州 / コナラーク寺院 / カンチープラム遺趾 / マハバリプラム遺跡 / インド考古総局 / 文化観光 / 遺跡周辺村落 |
Research Abstract |
<国内における活動>1.インド・夕ミール・ナド州に関する村落調査時収集文献等のデータベース化作業(1)インドの村に関する現地語を含め諸資料を収集。インド考古総局支部およびINTAC(インド芸術文化遺産民族信託基金)支部から送付してもらう.すでに1部が手元に届いている。すでにコナラーク遺跡、マハバリブラム遺跡、カンチープラム遺跡等の資料の目録等整理しインドにおける科学的発掘・修復手法のまとめ(2)マハバリプラム遺跡近隣村落に関する調査:モノグラフ等の収集、カンチープラム遺趾事務所から基本データを送達してもらい村落内遺跡地図等作成(3)カンチープラム遺跡の出土遺物の報告、遺跡と村民の労働状況、近隣耕地と追跡配置図など調査、近隣自然林と植物層の現状、水環境保全の課題など検討。2.タミール・ナド州のマハバリブラム遺跡の歴史展開の考察:(1)8世紀前判クイーンズ石窟、岩石、石積等の寺院群があり、東南アジアのボロブドゥール・アンコール両遺跡の祖型寺院(2)寺院修復の歴史も長く、良好な状況で保存されている。3.インド考古総局の研究員でコーディネイターUmesh Pawankar氏の招聘(15日間):文化庁表敬訪問、最近資料の持参と打ち合わせ会議、研究会の開催、日本国側文化財関係者との懇談、奈良国立文化財研究所・東京国立文化財研究所訪問と懇談 <現場における調査研究活動>1.インド人材発展省(Mimistory of Human Resources)とインド文化庁の表敬訪問および打ち合わせ会議(ニュー・デリー市)、インド考古総局、INTACH(インド芸術文化遺産民族信託)および考古総局と共同調査・研究打ち合せ会議(ニュー・デリ)2.INTACHチェンナイ支部と打ち合わせ会議(チェンナイ市)、車輌手配、村人の手配、インタビュー地点の決定。3.再発見班:(1)カンチ-プワム村周辺の市記事調査と村民の文化遺産に対する意識調査。(2)州文化遺産のインベントリー作成。(3)村落の人口動態・分析.(4)夕ミール的衣食住の概要確認.(5)貝葉写本(仏教・ヒンドウ数)の調査.4.遺跡班共同調査:(1)マハバリプラム遺跡(4世紀)およびカンチ・プラム遺趾境内調査および近隣旧港跡の発掘に参加、(2)図面資料による遺跡の構造・手法・様式・劣化状況の調査5.人材班:(1)遺跡保存事務所の人的構成と保存事業の調査、(2)村民保存従事者調査、(3)土着技術の再発見、(4)遺跡整備事業と経済の波及効果。6.アイデンティティ発見班:(1)村近隣の小・中・専門学校の調査、(2)タミール語で書かれたタミール・ナド州児童書・教科書・絵本の調査。7.文化観光班:(1)観光関係のインフラストラクチャ一調査、(2)交通網の調査、(3)インド観光と夕ミールナド州の位置づけの検討.8.総合検証研究会:(1)インド側機関と各班調査データ報告および打ち合わせ会の開催、文化遺産教育と村人の意識調査結果の検討。(2)マハバリブラムとカンチープラムの配置とインド的宇宙観の検討。(3)技術移転と村落モデル像の検討、(4)インド人の考える文化遺産とは何か?討論会。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 石澤 良昭: "民族の固有な文化を世界に向かって説明する人たちを救ける"JFC VIEWS 1999年10月号. No.28. 1-9 (1999)
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[Publications] 中尾 芳治: "アンコール遺跡の考古学"アンコール遺跡を解明する. 9-30 (2000)
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[Publications] 盛合 禧夫: "土、岩石およびコンクリートの診断法-新共振法による計測-"20世紀の大地の歩み. 特別号. 37-56 (1999)
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[Publications] 盛合 禧夫: "石造遺跡から見たインドの地盤と岩石-第2報-"カンボジアの文化復』. No.16. 79-83 (1999)
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[Publications] 青柳洋治,佐々木達夫: "アンコール遺跡タニ窯跡群第2次-4次報告"カンボジアの文化復興. No.16. 123-173 (1999)
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[Publications] 高橋 宏明: "東南アジアにおける無形文化財の保存に関する一考察"カンボジアの文化復興. No.16. 220-227 (1999)
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[Publications] 石澤 良昭: "アンコール・ワットへの道-クメール人が築いた世界遺産"JTB. 145 (2000)
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[Publications] 盛合 禧夫: "アンコール地質学"連合出版社. 165 (2000)