1999 Fiscal Year Annual Research Report
温暖化環境下でのユーラシア産カラマツ属のCo_2固定能力評価に関する研究
Project/Area Number |
11691162
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Section | 一般 |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小池 孝良 北海道大学, 農学部・附属演習林, 教授 (10270919)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日浦 勉 北海道大学, 農学部・附属演習林, 助教授 (70250496)
植村 滋 北海道大学, 農学部・附属演習林, 助教授 (80250497)
笹 賀一郎 北海道大学, 農学部・附属演習林, 教授 (70125318)
伊豆田 猛 東京農工大学, 農学部, 助教授 (20212946)
船田 良 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (20192734)
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Keywords | シベリア / カラマツ / 温暖化 / 永久凍土 / 土壌呼吸 |
Research Abstract |
1.地球規模の気候変動の中でも大気中のCO_2増加により引き起こされる温暖化によって懸念される永久凍土の崩壊とそれに伴うCO_2放出、それに続くカラマツを中心としたタイガの動態が今後の温暖化をはじめとする地球環境の行方を左右する。カラマツのもつCO_2固定能力がその鍵となっている。しかし、カラマツ属樹木のCO_2固定能力には、長枝と短枝の分化やC4植物的特徴をもつなど生理学的に不明の点が多く機能評価が急がれている。 2.モデル森林の設営をクラスノヤルスク州立大学生物科学部とロシア・アカデミーのV.N.スカチョフ森林研究所の支援を得て実施した。実験林の一部に位置する北向きと南向きの斜面の固定プロットを設け、北向きを現在、南向きを将来の温暖化環境のモデルとして位置づけ調査を実施した。 夏(7,8月)にロシア・クラスノヤルスク州のツラ実験林において、光合成を中心とした炭素固定能力の評価に関する調査研究を実施した。 1) モデル試験地におけるカラマツの葉の生物季節現象評価と光合成能力とこれを規定する要因解析。 2) モデル試験地の微細測量と調査用固定プロットの増設。 3) 土壌養分の循環に関わる地温のモニタリング装置の設置と補修。主に土壌呼吸。
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[Publications] Yanagihara, Y. and Koike, T.: "Measurement of soil respiration rate of the contrasting north- and south-facing slopes in Siberia"Prod. Siberian Permafrost Studies. 8(印刷中). (2000)
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[Publications] 柳原祐子,小池孝良 Abaimov, A.: "東シベリアのタイガにおける土壌呼吸測定"日本林学会北海道支論. 48. 75-77 (2000)