1999 Fiscal Year Annual Research Report
国際微生物データセンター(WDCM)のデータ獲得と提供に関する研究
Project/Area Number |
11691199
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Section | 一般 |
Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
菅原 秀明 国立遺伝学研究所, 生命情報研究センター, 教授 (80231372)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 智 国立遺伝学研究所, 生命情報研究センター, 助手 (30290894)
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Keywords | データベース / 微生物資源 / 相互運用性 / 系統分類 / 系統保存 / WWW / WFCC(国際微生物株保存連盟) / CORBA |
Research Abstract |
(1)菌株保存機関の状況把握 OECDのWorking Party for BiotechnologyにおけるBiological Resourccs Ccnters調査ならびにMegascience Forumによる報告に基づいて設立が予定されているGlobal Biodiversity Infbrmation Facility(GBIF)の活動に関する情報を収集し「菌株保存機関(すなわち、微生物資源センター)」の現状を調査した。その結果、米国ATCCのようにスタッフ200名余りのうち10%強を情報技術担当に当てて自らデータ活動を強化する機関や、欧州のCABRIプロジェクトや英国のUKNCC(United Kingdom National Culture Collection)のように複数機関の連携によるデータ活動が行われ、我が国の代表的な機関である(財)発酵研究所が所内データベースと所外情報提供用サーバーを整備するなど、菌株系統保存機関の情報化が本格的に進行していることがあきらかになつた。一方、責任者の引退などによって活動を停止する機関もあり貴重な資源を保全活用するために、情報ネットワークにとどまらず、包括的な資源の維持を可能とする国際的なネットワークの必要性も明らかになった。 (2)WDCMの機能強化 はじめに、WDCMデータベースに登録されている機関に対してアンケート調査を実施し、1998年度末に調査した結果に基づいて構築提供していた菌株保存機関データベースを更新した。また、複数機関のデータベースを一括検索できるサーチエンジンAHMIIの機能を強化した。これらの機能を提供しているWDCMサーバーには月平均4万件のアクセスがあったが、約50%が国内から、約25%が国外から、その他がcomまたはドメイン名からは解析不能な箇所からのアクセスであった。さらに、微生物の系統分類に有用かつ重要なRibosomal Data Projectデータベースのミラリングの準備を進め、国内主要機関のメンバーによる「微生物情報システム研究会」を国立遺伝学研究所で開催した。
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[Publications] Miyazaki, S. and Sugawara, H.: "From linking to integration of biological databases"
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[Publications] 菅原秀明: "情報生物学の提案(総説)"遺伝. 37・53(8). 39-43 (1999)
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[Publications] 菅原秀明: "情報の流れとしての生命現象(口頭)"平成11年度生命工学工業技術研究所講演会資料 {生物資源研究の新たな展開―21世紀のバイオ産業の創出を目指して―」(東京). 40. (1999)
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[Publications] 菅原秀明: "生物系研究資材は戦略的情報資源である(口頭)"バイオリソースネットワークシンポジウム プロシーディングス(東京). 43. (1999)