1999 Fiscal Year Annual Research Report
最新の学習理論と学習支援システムに基づいた中国人大学生のための日本語コースの開発
Project/Area Number |
11694006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岡崎 智己 九州大学, 留学生センター, 助教授 (00264119)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐治 圭三 京都外国語大学, 外国語学部, 教授 (60046555)
小山 悟 九州大学, 留学生センター, 講師 (50284576)
清水 百合 九州大学, 留学生センター, 助教授 (90274539)
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Keywords | BALLI / 中国人日本語学習者 / 中国人日本語教師 / 日本語学習観 / 日本語学習環境 / 学習方法 / 学習動機 |
Research Abstract |
今年度、中国で実施したアンケート調査(有効回答者数:学生593人、教師70人)、面談調査、授業観察、並びに実験授業等からなる予備調査の結果、以下のことが明らかになった。 1 中国では教師の方がより強く教師主導型のクラス運営を指向しており、一方、学生の方は、これまで漠然と信じられていたのとは違って、必ずしも教師依存型ではなく、独立独歩型の学習態度を持っていること。 2 中国の南北では日本語の使用環境や需要度に異なりが見られ、そうしたことが反映してか、南北の学生グループ間で日本語学習に対する意識のあり方や学習方法にいくつかの違いが見られること。 3 日本語を上手に話せるようになりたいと強く願う学生は、南北の地域を問わず、文法や語彙の習得に加えて、日本の文化や日本人の社会行動的な習慣等についても学びたいと考えていること。 4 中国では大学の正規課程以外のコースで日本語を学ぶ学習者が、前にも増して増え続けていること。 5 第二外国語としての日本語の学習動機には就職、転職、プロモーションの他、進学、留学、資格取得等が挙げられ、より実際的な必要から日本語を学んでいること。 6 効果的な外国語の学習方法については、教師側も学習者側も未だ十分に考慮を払っておらず、伝統的な四書五経丸暗記式の学習形態から依然として抜け出せないでいること。 7 そうした学習形態からもたらされる習得結果(=語学力)は、筆記試験の場合を除いて、実際の役にはあまり立っておらず、学習者は不満を持っていること。 以上である。
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Research Products
(1 results)