1999 Fiscal Year Annual Research Report
表層海水中の酸素/窒素比:生物地球化学的物質環境に果たす役割
Project/Area Number |
11694050
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
角皆 静男 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 教授 (00001587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 修一 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助教授 (00167131)
乗木 新一郎 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 教授 (80109511)
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Keywords | 気体交換速度 / 海洋二酸化炭素 / 界面気体交換 / 大気二酸化炭素 / 海水中溶存気体 / 海洋生物生産 / 相互検定 / 気泡過程 |
Research Abstract |
表層海水の窒素、酸素、アルゴンを正確に測定できれば、大気海洋間の気体交換(特に二酸化炭素の交換)と海洋表層における生物活動の双方についての情報を得ることができる。我々北海道大学のグループは主として前者、ワシントン大学のグループは主として後者に注目して研究を行っている。また、我々は、ガスクロマトグラフを用いて測定し、ワシントン大学のグループは質量分析計を用いて測定している。さらに、ワシントン大学のグループはすでにかなりの経験を有し、実績の蓄積があるのに対し、我々は始めたばかりである。 そこで、今年度は、ガスクロマトグラフで測定する方法を完成させ、質量分析法と相互検定を行うことにより、その有用性を確かめ、実際の海水試料への応用することを開始した。また、気体試料分析用の海水採水器そのものも開発しなければならないが、それは来年度の課題とした。 国際共同研究として行ったことは、まず、主にE-Mailを利用して、活発な意見交換を行い、問題点を整理した。サンプラー、サンプリング操作、測定までの保存、測定操作、標準物質についてであった。特に、3成分の比の測定は腰囲であるが、絶対値には大きな問題が残り、現状は、別に酸素を測定して求めている。平成12年度には、S.Emersonが来日し、名古屋において、得られた結果について討議し、生物による窒素固定の大きさが大きな問題となった。そして、3月には、日本から角皆と補助者がワシントン大学にこちらの標準物質を持参し、相互検定を行うとともに、米国側の濃度既知(米国側の標準物質で)の試料を持ち帰り、こちらの方法で測定した。
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