2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11694086
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
平田 敏文 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80033926)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 伸二 広島大学, 機器分析センター, 助教授 (60185270)
泉 俊輔 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90203116)
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Keywords | オイルボディ / 生体防御物質 / カルボキシペプチダーゼ / ストレス応答物質 / 植物細胞 |
Research Abstract |
1.オイルボディに内在する蛋白質の解明 発芽時の種子オイルボディ中の蛋白質がリパーゼ活性を示したことから,種子ではオイルボディ中の蛋白質が内部の貯蔵脂質を分解し,自らの生長のエネルギー源として役立てているものと考えられた。しかし,苗条原基細胞のオイルボディー内の蛋白質を調べたところ,ペプチダーゼ活性を有する蛋白質が単離された。そこでこの蛋白質の構造(アミノ酸配列)を解明した。 2.オイルボディ内ペプチダーゼのトポロジーの解明 カミツレ苗条原基細胞のオイルボディ中に含まれる蛋白質は,種子,発芽種子および葉のオイルボディ中にも存在しており,オイルボディ特有のカルボキシペプチダーゼであることがわかった。このカルボキシペプチダーゼは2kDaの部分をオイルボディーの外部に出していることが明らかとなった。 3.オイルボディからのストレス応答関連蛋白質の分泌 カミツレ苗条原基細胞に外からゲラニオールなどのモノテルペノイドを投与したところ,細胞の褐変化と過酸化水素の発生がみられ,さらにその細胞の核の断片化とDNAのラーダー形成がみられた。このことより,植物細胞は化学的ストレスによってアポトーシス様の細胞死を引き起こすものと考えられた。また,このアポトーシス誘導に際しては新たな蛋白質合成は必要としないこと,オイルボディ内在蛋白質が細胞外に分泌されることがわかった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Chie Kochi: "Isolation and Structure Determination of a cDNA Encoding a Thiol Protease from the Cultured Shoot Primordia of Matricaria chamomilla"Plant Biotechnol.. 17・3. 253-257 (2000)
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[Publications] Yoshiyuki Ashida: "Isolation and Sequencing of a cDNA Clone Encoding a 20-kDa Protein with Trypsin Inhibitory Activity"Biosci.Biotechnol.Biochem.. 64・6. 1304-1308 (2000)
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[Publications] Shinji Ohta: "Isolation and Identification of Cell Hypertrophy-Inducing Substances in the Gall-Forming Aphid Colopha moriokaensis"Insect Biochem.Mol.Biol.. 30・10. 947-952 (2000)
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[Publications] Toshifumi Hirata: "A 37-kDa Peroxidase Secreted from Liverworts in Response to Chemical Stress"Phytochemistry. 55. 197-202 (2000)
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[Publications] Toshifumi Hirata: "A 38 kDa Allylic Alcohol Dehydrogenase from the Cultured Cells of Nicotiana tabacum"Phytochemistry. 55. 297-303 (2000)