1999 Fiscal Year Annual Research Report
新しい測定器シミュレーターを用いたアトラス実験での物理解析法の開発研究
Project/Area Number |
11694102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | The High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
尼子 勝哉 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (50044772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 洋平 高エネルギー加速器研究機構, 計算科学センター, 助手 (00212267)
佐々木 節 高エネルギー加速器研究機構, 計算科学センター, 助手 (50259983)
蔵重 久弥 神戸大学, 理学部, 助教授 (20205181)
浅井 慎 広島工業大学, 電気工学科, 助教授 (40192926)
吉田 肇 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (10111775)
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Keywords | GEANT4 / 電磁シャワー計算 / ハドロン・シャワー計算 / ATLAS実験 / エネルギー分解能 / 電磁カロリメーター / ハドロン・カロリメーター / シミュレーション |
Research Abstract |
GEANT4に実装されている電磁及びハドロン・シャワー計算プログラム正当性をATLAS実験の電磁およびハドロン・カロリメーターの実験データを使って評価した.具体的な評価手順は以下のとおりである. 1)ATLAS実験用電磁およびハドロン・カロリメーター統合ビーム試験で取得されるデータの保存形式の設計及び実装を行った.この保存形式に従い,テストビームで得られている,電磁カロリメーター独自のエネルギー分解能とハドロン・カロリメーター独自のエネルギー分解能,そして電磁及びハドロン・カロリメーターを合体させた状態でのエネルギー分解能の測定結果を集約し,生データとしてデータベースに保存した. 2)GEANT4を用いてテストビーム実験用電磁カロリメーターとハドロン・カロリメーターの幾何学形状及び粒子応答プログラムをシミュレーターへ実装した.テストビーム実験で用いられるデータ保存形式と同一形式のシミュレーション・データ出力が可能となるようにシミュレーターを完成させた. 3)実完成させたテストビーム実験用シミュレーターにより電磁カロリメーターとハドロン・カロリメーターの粒子応答シミュレーション・データの大量生成をおこなった.そして,このシミュレーション・データをあたかも生データとみなし,電磁カロリメーター,ハドロン・カロリメーター及び,これらを合体させた条件でのエネルギー分解能をもとめ,その計算結果と実験データと比較した.その結果,シミュレーションが実験データを再現しない部分について,Geant4プログラムに改良を加えた.
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[Publications] 田中覚 他: "粒子測定器シミュレータGEANTの為の支援デバッガーVIVIDの開発"平成11年度電気関係学会北陸支部連合大会講演論文集. F-36. 336 (1999)
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[Publications] 田中覚 他: "Longevin型確率過程に基づく陰関数図形のサンプリング"電子情報通信学会1999年総合大会講演論文集. D-12-160. 333 (1999)
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[Publications] 佐々木節 他: "Prototyping an Object Warehouse"Proceedings of Computing in High Energy Physics 2000. (印刷中). (2000)
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[Publications] 佐々木節 他: "A Histogramming Package in Java"Proceedings of Computing in High Energy Physics 2000. (印刷中). (2000)