2001 Fiscal Year Annual Research Report
日米における教育実習制度ならびに内容・方法の実証的比較研究
Project/Area Number |
11695003
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Research Institution | FUKUSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
臼井 嘉一 福島大学, 教育学部, 教授 (50151866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松下 行則 福島大学, 教育学部, 助教授 (60229474)
森 知高 福島大学, 教育学部, 教授 (50114004)
浜島 京子 福島大学, 教育学部, 教授 (20125785)
三石 初雄 東京学芸大学, 教員養成カリキュラム開発研究センター, 教授 (10157547)
朝賀 俊彦 福島大学, 教育学部, 助教授 (80272087)
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Keywords | 教育実習制度 / 教育実習の評価 / 国際研究者交流 / アメリカ合衆国 / ウイスコンシン州 / オークレ学校区 |
Research Abstract |
本研究の目的は、1.日米の教育実習制度の理念と具体的内容の比較、2.日米の教育実習制度における学部教官及び協力校教官の位置と役割の比較、3.教育実習生に期待する能力・技術の内容の比較、4.教育実習の評価とシステムの比較であった。それぞれについて以下の結論を得た。1.日本の制度は経験・契機としての実習であり、米国は教師としての独り立ちへの実習である。このことは日本4〜6週間、米国18週間以上という本実習の期間設定や米国での早期からの現場実習(例えばブロック実習)の積み上げ方式という具体的内容に如実に現れている。2.学校として実習生を受け入れる日本と教員が個人的に受け入れる米国という制度が根本的な差異を生じさせている。また1.の結論と重ね合わせると、日本の教員は授業と生徒指導の方法モデルであることを求められ、米国教員は独り立ちを助ける全人格モデルであることを求められる。したがって、それなりの資格も必須となる。日本の学部教官は連絡役であり、米国は相談役あるいはアドバイザーである。3.米国では、実習生は教室環境をとりまく全体的な状況に責任を持つことが求められる。したがって、学級経営と授業内容の教授の両方の能力・技術を期待される。日本では、学級経営への責任は限られており、教科内容と教授の手順に焦点を当てることが求められる。4.日本の評価システムは協力校に負うところが大きい。最終的な認定は大学が行うが、評価のフォーマットを示し、これへの協力校からの評価に基づいて判定する。経験積み上げ方式の米国では、一貫した評価基準が必要であり、それは学生にも公表されている。また、評価にあたっては、学部教官、協力校教官、学生の3者による話し合いを行う。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 浜島京子: "UWECの中等学校教員養成プログラムの概要"報告書. 22-31 (2002)
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[Publications] 森 知高: "UWECの特殊教育教員養成プログラムの概要"報告書. 32-36 (2002)
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[Publications] 松下行則: "日米の教育実習制度の比較"報告書. 115-160 (2002)