2000 Fiscal Year Annual Research Report
トルコ北部における緑化技術システムの開発に関する研究
Project/Area Number |
11695077
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
千葉 喬三 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (10036741)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 昭博 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (80093285)
佐藤 豊信 岡山大学, 農学部, 教授 (40144737)
足立 忠司 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (20012007)
嶋 一徹 岡山大学, 農学部, 助教授 (80274017)
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Keywords | 緑化工 / トルコ黒海沿岸地域 / 荒廃地斜面 / 土地利用形態 |
Research Abstract |
研究代表者らは2000年9月にトルコ北東部黒海沿岸地域を訪れ、カラデニーズ工科大学林学部教授ゼキ・ヤヒョウル氏、ヴァル・ムスタファ氏の協力のもと、昨年に引き続き同地域の典型的な荒廃林に設けた固定調査区での植生調査ならびに土地利用形態に関する聞き込み調査を実施した。調査区は黒海に面したトラブゾン市カラデニーズ工科大学林学部演習林のほか、スメラ保護区およびリゼ市近郊の3地点であり、いずれも過放牧と盗伐による荒廃が目立つ林分である。これら荒廃林の植生調査の結果ならびに立地環境を検討した結果、同地域において過放牧ならびに過度の土地利用にともなう荒廃地における植栽には、同国における地域住民の換金性、利用便宜性および表土流亡効果を兼ねそなえたモウソウ竹が最適であろうという結論に達した。 そこで、本年度の調査では、試験区の立地条件をさらに詳細に検討すべく土壌温度計、降雨観測計などの機材を設置して年間を通じての継続調査を開始した。これらの結果を踏まえ、荒廃林地におけるモウソウ竹の移植、保育管理の指針を立案し、あらたに実用的な緑化植栽工法について検討を開始した.そのため帰国後、現地での野外データ取りまとめを行うと同時に、これらをもとに、わが国における最新の荒廃地緑化手法を取り入れた緑化工法の立案および今後の施行方針を検討すべく、カラデニーズ工科大学理学部・教授トゥルカイ・トゥデシ氏と同大学林学部・助手ヴァル・ムスタファ氏を岡山大学へ招聘し、研究3年目に向けての綿密な試験計画について議論を行った。
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[Publications] タンジャ,ハママドゥ,下畠大志,嶋一徹,千葉喬三: "山火事跡地における窒素の動態特性"日本緑化工学会誌. 25巻4号. 627-630 (2000)
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[Publications] 嶋一徹,タンジャ,ハママドゥ,下畠大志,千葉喬三: "荒廃地での植生発達が水と養分の動態に及ぼす影響"日本緑化工学会誌. 25巻4号. 555-558 (2000)