調和のとれた教育、学術及び科学技術の政策形成に関する調査研究

1999 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 11800003
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (B)
• Research Institution: National Institute of Informatics
• Principal Investigator: 小山 照夫 学術情報センター, 研究開発部, 教授 (80124410)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 塚原 修一 国立教育研究所, 教育政策研究室, 室長 (00155334) ; 喜多村 和之 国立教育研究所, 教育政策研究部, 部長 (30034664) ; 根岸 正光 学術情報センター, 研究開発部, 教授 (90114602) ; 山本 眞一 筑波大学, 教育学系, 教授 (10220469)
• Keywords: 高等教育政策 / 学術政策 / 科学技術政策 / 人材養成 / 政策評価 / 引用統計 / 計量書誌学 / 論文数

Research Abstract

1.我が国及び諸外国における教育、学術及び科学技術の現状に関する分析
教育政策、学術政策、科学技術政策の連携・統合について、諸外国の概況をOECDのカントリー・レポートなどを基礎資料として調査した。また、近年、教育政策部局と科学技術政策部局を統合した国として、フランスやドイツなどがある。これらの点を考慮して、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、オランダの5カ国をとりあげて現地調査を行った。
一方、高等教育における人材養成を中心として、初中等教育と高等教育の接続問題、教養教育と専門教育のあり方、大学院教育のあり方、学際教育のあり方、大学評価の動向、政策研究のあり方などについて、先行研究を収集・検討した。
また、科学教育、科学技術理解増進について、これまでに国立教育研究所が実施した理科教育に関する国際比較調査の再分析などを行なった。
以上の成果の一部を、教育分野の年次報告書としてとりまとめた。
2.我が国の大学及び研究機関の研究水準の分析(パイロット研究)
ISI社によって作成された引用統計データベース'National Report'(NCR)を使用し、これに対して著者の所属機関のセクター別、分野別、および大学・機関別の集計処理を施して、論文数と引用数を算出、整理した。さらに、大学・機関別の論文数と引用度の相関、個別分野ごとの機関別論文数・引用度の状況、高引用度論文と機関別引用度の関係などについての分析を行った。
上記のような計量書誌学的手法を用いた分析により、機関別あるいは分野別の論文数の実態が分かったほか、大学・機関の規模による集積効果が働いている可能性があることなども分かった。
以上の成果を、論文として学術情報センターより刊行した。

Research Products

• [Publications] 喜多村和之: "国立大学の独立行政法人化問題"学士会開放. 第826号. 41-51 (2000)
• [Publications] 塚原修一: "変動期の新制大学-1980年以降の動向"広島大学史紀要. 第2号 (印刷中). (2000)
• [Publications] 山本眞一: "大学評価を考える視点"高等教育研究. 第3集 (印刷中). (2000)
• [Publications] 阿曽沼明裕: "国立大学における研究費補助のパターン変化-特定目的化と競争化-"高等教育研究. 第2集. 135-156 (1999)
• [Publications] 橋本鉱市: "学位授与機能における学位取得者の意識と動態-学位取得者のフォローアップ調査を中心に- (分担執筆、第5章)"学位授与機構研究紀要「学位研究」. 第11号. 134-141 (1999)
• [Publications] 杉谷祐美子: "大学における「学力」低下問題の諸相"フィロソフィア. 第87号 (予定). (2000)
• [Publications] 喜多村和之: "調和のとれた教育、学術及び科学技術の政策形成に関する調査研究教育分野 平成11年度年次報告書"国立教育研究所. 126 (2000)
• [Publications] 孫媛: "わが国各大学の論文数・引用数の状況(1981-1997)-ISI引用統計データベースによる統計調査-"学術情報センター. 32 (2000)