1999 Fiscal Year Annual Research Report
観葉植物、花、香りが存在する空間における感性の評価
Project/Area Number |
11832017
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
仁科 弘重 愛媛大学, 農学部, 教授 (70134509)
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Keywords | 感性 / アメニティ / 観葉植物 / 室内緑化 / グリーンアメニティ / 脳波 / ホルムアルデヒド |
Research Abstract |
(1)生花の香りが人間の心理・生理に及ぼす影響の解析 咲いている生花(カサブランカ)の数が0個、3個、10個の3つの空間(対象)を設定し、その空間内で被験者の脳波を測定し、また、SD法による心理評定を行った。その結果、快適性の指標と考えられる「β波のパワーに対するα波のパワー(α/β値)」は、生花10個で最も大きくなった。また、SD法の結果からは、生花のある2つの対象が生花のない対象より高く評価され、また生花10個より3個の方が高く評価された。これらの結果より、生花の香りは人間の心理・心理に快適な影響を及ぼすことが示された。 (2)観葉植物が室内のCO2・O2環境に及ぼす影響の解析 室内のCO2・O2濃度を、人間0、1、2人、観葉植物(6鉢)の有無の組み合わせの6つの条件で、測定・解析した。その結果、高さ150cmの観葉植物1鉢が室内のCO2・O2濃度に及ぼす影響の大きさは、人間1人の1/100以下であり、観葉植物を配置した室内で人間が夜間過ごしても、まったく問題ないことを明らかにした。また、植物や人間からのCO2発生、換気を考慮したシミュレーションも行い、上記のことを確認した。 (3)観葉植物によるホルムアルデヒド除去効果の解析 観葉植物の空気浄化効果の解析として、観葉植物を入れたステンレスチャンバ内にホルムアルデヒドを注入して気化させ、その後のホルムアルデヒド濃度の経時変化を測定した。条件として、気温13、20、27℃と照度0、5000 lxの組み合わせの6つを設定した。その結果、観葉植物はホルムアルデヒドをその時の濃度にほぼ比例して吸収することを明らかにした。さらに新建材が使用されている室内のホルムアルデヒド濃度を、室内に置く観葉植物の鉢数との関係で推定し、観葉植物の空気浄化効果を確認した。
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Research Products
(1 results)