2000 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト疾患における遺伝要因のゲノム解析と分子病態の解明
Project/Area Number |
12203002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
菅野 純夫 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (60162848)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三輪 史朗 (財)冲中記念成人病研究所, 所長 (40034954)
三木 哲郎 愛媛大学, 医学部, 教授 (00174003)
新川 詔夫 長崎大学, 医学部, 教授 (00111170)
笹月 健彦 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50014121)
矢崎 義雄 国際医療センター病院, 病院長 (20101090)
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Keywords | ゲノム / 多因子疾患 / 高血圧 / 糖尿病 / 喘息 / アレルギー / リュウマチ / DNAチップ |
Research Abstract |
「ゲノム医科学」は、ヒトゲノム計画によって得られた、様々な配列情報やクローンなどのゲノム資源を基盤とし、今まで解析をおこなうことが困難であった多因子疾患について、その遺伝要因を明らかにし、病態を分子レベルで解明することを目的に、12年度より発足した。本特定領域では、多因子疾患の中でも特に問題となっている、高血圧等の循環器疾患、糖尿病等の代謝性疾患、喘息・アレルギー等の免疫疾患を中心に、それらの疾患の発症に関連する遺伝子の発見に努める。さらに、それらの遺伝子により、病態がどのように引き起こされるのか解析するための方法論の開発を行う。研究組織は、13の計画研究、116の公募研究および総括班より成る。 本年度は、初年度であり、多因子疾患の疾患関連遺伝子解明のための体制作りに力を入れた。運営は、総括班を中心に行い、年2回の計画研究代表者会議および1回の研究進捗状況報告会を行い連携を深めた。さらに、上記の3重点疾患につき疾患別研究推進委員会を総括班に設置し、年2-3回の委員会を開催し、領域内の研究協力体制の整備、領域外の研究組織との連携について意見交換を行った。研究支援事業としては、染色体転座細胞の不死化事業、cDNAライブラリーの配布、本特定領域専用ホームページの立ち上げ、海外研究者の招聘と、海外への研究者の派遣をおこなった。特に、海外研究者の招聘はアジアの中堅研究者を中心に1-3ヶ月の招聘を行い、様々な共同研究を行った。 なお、研究に当たっては、倫理問題に対して特段の配慮を行った。各大学・研究機関において、遺伝子解析研究のための倫理指針への対応が、若干遅れたが、本倫理指針に準拠した各大学・研究機関の倫理委員会にて審査を受け、各研究を進めている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kobashi,G: "Absence of association between a common mutation in the methylenetetrahydrofolate reductase gene and preeclampsia in Japanese women."Am J Med.Genet. 93. 122-125 (2000)
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[Publications] Uemura,K: "Deletion polymorphism of ACE gene is associated with higher blood pressure after hospitalization in normotensive subjects."Hypertens.Res. 23. 201-205 (2000)
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[Publications] Yokouchi,Y: "Significant evidence for linkage of mite-sensitive childhood asthma to chromosome 5q31-q33 near the interleukin 12 B locus by a genome-wide search in Japanese families."Genomics.. 66(2). 152-160 (2000)
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[Publications] Kinoshita,A: "Domain specific mutations in the human transforming growth factor beta 1 gene (TGFB1) result in Camurati-Engelmann disease."Nature Genet. 26(1). 19-20 (2000)
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[Publications] Suzuki,Y: "Statistical analysis of 5' untranslated region of human mRNA using "Oligo-capping" cDNA libraries."Genomics. 64. 286-297 (2000)
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[Publications] Shimada,H: "Analysis of genes under the downstream regulation of the t (8;21) fusion protein AML-MTG8 : overexpresion of the TIS11b (ERF-1,cMG1) gene induces myeloid cell proliferation in response to G-CSF."Blood. 96. 655-663 (2000)