2000 Fiscal Year Annual Research Report
気管支喘息・アトピー、精神分裂病,血清脂質異常関連遺伝子の解明
Project/Area Number |
12204001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
有波 忠雄 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (10212648)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴崎 正修 筑波大学, 臨床医学系, 助教授 (30049233)
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Keywords | 気管支喘息 / アトピー / かもがや花粉症 / 精神分裂病 / 罹患同胞対法 / 連鎖解析 |
Research Abstract |
気管支喘息および精神分裂病は複数の遺伝要因と環境要因が複雑に関わって発症する多因子性の疾患であり、関わっている遺伝子の同定には、全ゲノムを対象とした連鎖解析が必要である。さらに、多因子性疾患の関連遺伝子は民族差があると推測される。本研究では日本人における気管支喘息と精神分裂病の遺伝子座の同定を目的とした。 遺伝子座同定の方法は罹患同胞対法を用いた連鎖解析によった。気管支喘息の連鎖解析の結果、染色体4q35、5q31-q33、6p22-p21.3、12q21-q23、13q11の領域で連鎖が示され、これらの領域に気管支喘息関連遺伝子が存在している可能性が示された。連鎖領域の関連遺伝子解析も一部行い、5q31-33領域では、インターロイキン4遺伝子、インターロイキン13遺伝子の5'調節領域、β2アドレナリン受容体遺伝子のミスセンス多型、インターロイキン12B遺伝子の多型と関連が示唆された。この結果は5q31-q33領域では影響力の比較的小さな複数の遺伝子が存在し、連鎖に寄与していることを示している。アトピー性疾患の他の疾患としてかもがやの花粉症の連鎖解析を行った。その結果、1p36,4q13,9q34に連鎖領域を認めた。花粉症はこれまで報告がなく,これは世界ではじめての成果である。これまでの喘息の連鎖解析の結果と比較すると花粉症の連鎖領域の多くは喘息のそれと重なっていた。このことから、花粉症の連鎖領域は多くは喘息と共通のものであるが,一部に花粉症特異的なものがあると推測された。 精神分裂病では、日本全国にわたる大規模共同研究であるJSSLGを組織し、一部の染色体の遺伝子型判定と全領域の統計処理を担当して,研究を進めた。その結果、2q,5q,6q,8q,22qに連鎖を示唆する結果が得られた。これらの領域の多くはこれまで欧米で報告のあったもので,この結果から日本人においても精神分裂病の疾患感受性遺伝子は欧米とほぼ同じものであることが判明した。。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Sakurai K: "Mutation analysis of the N-methyl-D-aspartate receptor NR1 subunit gene (GRIN1) in schizophrenia."Neurosci lett. 296. 168-170 (2000)
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[Publications] Ishiguro H: "Mutation and association analysis of the 5' region of the dopamine D3 receptor gene in schizophrenia patients : identification of the Ala38Thr polymorphism and suggested association between DRD3 haplotypes and schizophrenia"Mol Psychiatry. 5. 433-438 (2000)
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[Publications] Ohtsuki T: "Mutational analysis of the synapsin III gene on chromosome 22q12-q13 in schizophrenia.94:1-7,2000"Psychiatry Res. 94. 1-7 (2000)
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[Publications] Noguchi E: "Mutation screening of Interferon regulatory factor 1 gene (IRF-1) as a candidate gene for asthma.30:,2000"Clin Exp Allergy. 30. 1563-1567 (2000)
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[Publications] Tokouchi,Y.,: "Significant Evidence for Linkage of Mite-Sensitive Childhood Asthma to Chromosome 5q31-q33 near the Interleukin 12 B Locus by a Genome-wide Search in Japanese Families"Genomics. 66. 152-160 (2000)
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[Publications] Kimura K: "Linkage and association of atopic asthma to markers on chromosome 13 in the Japanese population"Hum Mol Genet. 8. 1487-1490 (1999)
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[Publications] 有波忠雄: "遺伝と疾患"岩波書店. 12 (2000)
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[Publications] 有波忠雄: "臨床精神医学講座24"中山書店. 11 (2000)