2001 Fiscal Year Annual Research Report
総合的な学習の時間における教師の実践力育成のためのカリキュラム開発に関する研究
Project/Area Number |
12308009
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Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
溝上 泰 鳴門教育大学, 学長 (50127718)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 勝夫 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (60028206)
齋藤 昇 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (60221256)
世羅 博昭 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (30171359)
山本 貞美 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (50158276)
西園 芳信 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (40127494)
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Keywords | 総合的な学習の時間 / 総合的学習実践力 / カリキュラム開発 |
Research Abstract |
第1年次に進めた「実践校における『総合的な学習の時間』の実践についての実態調査」,「『総合的学習実践力』の分析と体系化」についての検討を基盤にして,本年度は本研究のねらいに迫るために「教科教育学からみた『総合的学習実践力』の課題の解明」,「『総合的学習実践力』養成のためのカリキュラム体系化の課題解明」,「『総合的学習実践力』養成のためのカリキュラムの具体的編成」をめざして検討を進めた。研究方法としては,それまでの教科教育担当教官によるパート研究と全体研究を継続しつつ,学校教育実践センター,総合学習開発講座の協力を得て,共同研究体制のもとで研究活動を推進した。さらに本学附属小学校・中学校との連携を強化し,カリキュラム開発の成果と課題をふまえた研究とするとともに,全国の研究推進校や世界の特色ある実践についても継続的に調査研究を進めた。こうした研究を通して,明らかになっているのは次の諸点である。 (1)カリキュラム編成上の主たる観点である「学問中心・文化遺産の伝達重視」,「子どもの個性・興味,関心重視」とともに「社会再構成・改革機能」を重視し,シークエンスとスコープの観点から21世紀のカリキュラムを構想する。 (2)要素還元・分析的な枠組みについて検討を加え,それらを総合化・統合化の思考の視点から見直すことにより,パラダイムシフトする方向性を重視する。 (3)教師の実践記録(テクスト)をどう記述するか,解釈するかなどの能力が教師には求められているという視点から「実践力」を見直す。 (4)総合的な学習は,人間をコアに据えたカリキュラムに立つものであり,人間と他なるものとのより良い関係性を求める教育実践であるとの観点からカリキュラム開発をめざす。
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