2001 Fiscal Year Annual Research Report
光エネルギー捕捉系を改変し光合成能を高めた形質転換植物の作製
Project/Area Number |
12354009
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
田中 歩 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (10197402)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
保坂 秀夫 日本曹達株式会社, 小田原研究所, 部長(研究職)
田中 亮一 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (20311516)
原 登志彦 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (80183094)
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Keywords | CAO / 光合成 / クロロフィル / 光エネルギー / 集光装置 |
Research Abstract |
植物は光エネルギーを利用して光合成を行っており,光エネルギーをどれだけ集めるかは植物の生産性に直接関係している。申請は、人間が作った栽培条件では,植物は必ずしも最高の生産性を示していないと考え、太陽光を捕捉する光合成の集光装置を改変することが、植物の生産性の向上につながると考えた。 集光装置の大きさを制御するのは、光化学系を構成する蛋白質ではなく、周辺集光装置を構成するクロロフィルbの合成活性と考えられてきた。我々が単離したCAOは二段階の酸素添加反応を触媒し,クロロフィルaをクロロフィルbに転換する酵素であり、クロロフィルb合成を単独で調節していると考えられる。そこで、シロイヌナズナの野生型,及びクロロフィルb欠損株に、35Sプロモーター制御のCAOを導入した。導入した株を様々な光条件下で育て、クロロフィルbの蓄積を調べた。野生株では、光の強度が増すに従って、クロロフィルa/クロロフィルb比が高くなり、集光装置が小さくなった。それに引き換え、CAOの発現が誘導されている株では、どのような光強度においてもクロロフィルbが活発に合成され、常に大きな集光装置を形成していた。昨年度の結果では、CAOを導入した株では、低照度下では集光装置が約20%大きくなったことが示されたが、本年度の結果は、さらい集光装置が大きくなったことを示した。この結果は、外部環境が変わっても、遺伝子工学的を用いて、集光装置の大きく保つことが可能なことを示している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] R.Tanaka: "Over expression of chlorophyllide a oxygence (CAO) enlarges antenna size of photo system II in Arabidopsis Thaliana"Plant J. 26. 365-374 (2001)
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[Publications] 田中 歩: "新しい光合成色素の獲得と植物の進化"生命誌. 30. 8-9 (2001)