2000 Fiscal Year Annual Research Report
多元性のある日本語教育教材研究及び作成-欧州広領域での使用をめざして-
Project/Area Number |
12358001
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Research Institution | Kyoto University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
鎌田 修 京都外国語大学, 外国語学部, 教授 (20257760)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 義一 早稲田大学, 日本語研究教育センター, 教授 (70120912)
中川 良雄 京都外国語大学, 外国語学部, 教授 (30261043)
佐治 圭三 京都外国語大学, 外国語学部, 教授 (60046555)
由井 紀久子 京都外国語大学, 外国語学部, 講師 (20252554)
内田 万里子 京都外国語大学, 外国語学部, 助教授 (30257761)
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Keywords | 欧州日本語教材 / 教材バンク / 共有 / 多角性 / 汎用性 / モジュール / ローカルユース / グローバルユース |
Research Abstract |
本プロジェクトは欧州全土において共有可能で、かつ、多角的な日本語教材のモデル作りを目的にした4年計画の研究である。最終的には「教材バンク」作成を目指している。本年度は初年度であり、目的遂行の準備段階として研究の方向付けを行うために、以下の4項目の活動を行った。 1.7月22〜23日に研究組織メンバー全員および欧州在住の日本語教員のうち当日日本滞在中で参加可能な研究協力者19名が集まり、欧州の日本語教員を対象にしたアンケート調査の検討、研究全体の方向付けについて討論を行った。 2.次項のサテライト訪問時あるいは事前の郵送にて、日本語教材等についてのアンケート調査を実施した。アンケートの中間報告は紀要『無差』8号に報告済みである。 3.8〜10月に以下の各人が担当する拠点であるサテライトを訪問し、会議あるいは面接調査を行った。鎌田(南欧)、佐治(イギリス)、中川(フランス)、内田(ドイツ)、川口(東欧)、由井(北欧)。調査の概要は『無差』8号に報告済みである。 4.今年度の調査結果を踏まえた来年度以降の準備として、2001年2月に鎌田がベルリンに赴き、本プロジェクトの方向付けの骨組みをほぼ確定した。これまでの日本語教育教材は日本在住者向けのものが多く、欧州で日本語教育を行う際違和感などの問題があった。しかし、本プロジェクトにおいて作成する教材は、欧州人が日本語話者と接触する場面を中心に据えたものであり、日本語能力レベルの向上、また、学習者の母語文化の多様化に伴い、教材の多元性が多くなるものとする。さらに、言語を文化の一部として捉え,その枠組みにおいて総合的な教材作成のモデルを模索する.
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[Publications] 鎌田修,佐治圭三,内田万里子,中川良雄,川口義一,由井紀久子: "欧州日本語教材プロジェクト調査報告-多元性のある日本語教育教材研究及び作成-"無差. 8号. 25-62 (2001)