2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12410046
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
黄 順姫 筑波大学, 社会科学系, 助教授 (50199147)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯田 浩之 筑波大学, 教育学系, 助教授 (40159562)
伊藤 純郎 筑波大学, 歴史・人類学系, 助教授 (00250994)
江口 勇治 筑波大学, 教育学系, 助教授 (50151973)
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Keywords | 身体文化 / 戦時期 / 戦後 / 日本 / 韓国 / ナショナリズム / スポーツ / グローバリゼション |
Research Abstract |
戦後の日本と韓国における身体文化の比較研究について、研究会を開き共通の認識を深めながら、各分担者は研究を進めてきた。教育学、歴史学、社会学の観点から現代の日本と韓国の身体文化は、戦後どのように形成、維持されてきたのか、また、それぞれ社会の文化的文脈のなかでどのように解釈されているのか、さらに、戦時期とはどのような連続性、非連続性を有するものかを考察、分析することに重点が置かれた。 そして、この研究をより深めるため、分担者を中心としてアメリカ、カナダ、韓国の研究者を招き、国際会議の形式で討論を行った。12月の14日・15日、筑波大学で、「20世紀におけるナショナリズム、スポーツ、身体文化」という題目で行った。政治学、経済学、行政学、社会学、歴史学、教育学、文学の研究者と本科研の分担者が日本と韓国の身体文化を分析、討論を活発に行った。 それは三つのセクションに分けて行われた。セクションIでは、現代日本の身体文化をスポーツファン、企業組織、農民の身体を対象に分析を行った。セクションIIでは、スポーツ・政治・ナショナリズムをオリンピックやスポーツ大会を対象に分析を行った。セクションIIIでは、戦時期のナショナリズムと身体文化を川端康成の文学、ベルリンオリンピック、旧制中学学校体育を対象に分析を行った。セクションはそれぞれ、空間軸には日本と朝鮮半島を巡って、時間軸には戦時期から現代を追っていくことであった。この会議での討論を通して、日本と韓国の身体文化の多重性と多元性を解明することができた。科学研究の一環として行われたこの会議での発表と討論を報告書にまとめ、科学研究の中間報告として印刷中である。
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