21世紀型行政システム下における法人型大学財務の開発研究

2000 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 12410077
• Research Institution: Hiroshima University
• Principal Investigator: 茂里 一紘 広島大学, 工学部, 教授 (90011171)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 南部 広孝 広島大学, 高等教育研究開発センター, 助手 (70301306) ; 米澤 彰純 広島大学, 高等教育研究開発センター, 助教授 (70251428) ; 羽田 貴史 広島大学, 高等教育研究開発センター, 教授 (90125790) ; 阪口 要 広島大学, 経済学部, 教授 (80033752) ; 仙波 克也 広島大学, 教育学部, 教授 (40033550)
• Keywords: 大学財政 / 国立大学の独立行政法人化 / 大学会計基準

Research Abstract

1.私立大学及び独立行政法人に移行予定の機関に対する訪問調査を実施した。対象は,早稲田大学・立命館アジア太平洋大学・通産省工業技術院・水産庁水産大学校であり,私立大学財務の実状や課題,法人移行に伴う制度的諸問題などについて重要な知見と情報が得られた。また,評価に基づく資源配分の手法として日本私立学校振興・共済事業団へのインタビューも行い,資料収集も行った。
2.アメリカ及びオーストラリアでの調査を実施した。アメリカではバークレイ校などカリフォルニア州の各種高等教育機関5校,高等教育行政機関2箇所へのインタビューと財務関係資料収集,オーストラリアでは,オーストラリア学長委員会,オーストラリア国立大学,メルボルン大学,ラトローブ大学の訪問により,高等教育財政の動向把握と関係資料の収集を行った。
3.研究会を3回開催し,(1)個別国立大学の財務状況(広島大学:山西正道)(2)私立大学の財務(早稲田大学:井原徹)(3)ニュージーランドの高等教育改革(科技庁:根本光宏)(4)オーストラリアの高等教育財政(広島県教育委員会:角田喜彦)(5)アメリカ公教育財政(椙山女学園大学:丸山文裕)(6)会計基準から見た日米の大学財務について(國學院大學:花堂靖仁)(7)国立大学財務の問題(国立学校財務センター:山本清)研究を行った。
4.独立行政法人会計基準に関する調査研究を行った。これらの調査活動を通じて約80点の財務関係資料を収集することが出来た。
5.初年度の研究活動の結果,性質別科目分類から事業別科目分類への転換,予算単位と権限配分内部監査の役割,自己収入増加政策など重要な高等教育財政のトレンドが得られた。次年度はこれを踏まえ,全国調査を予定している。