2003 Fiscal Year Annual Research Report
言語間の差異に関する記述的・理論的総合研究〜日中朝独仏英瑞の比較に基づく「差異の類型化」の試み〜
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12410126
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
鷲尾 龍一 筑波大学, 現代語・現代文化学系, 教授 (90167099)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加賀 信広 筑波大学, 現代語・現代文化学系, 助教授 (20185705)
伊藤 眞 筑波大学, 現代語・現代文化学系, 助教授 (60168375)
山田 博志 筑波大学, 現代語・現代文化学系, 助教授 (10200734)
佐々木 勲人 筑波大学, 現代語・現代文化学系, 助教授 (40250998)
大矢 俊明 筑波大学, 現代語・現代文化学系, 助教授 (60213881)
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Keywords | 結果構文 / 助動詞選択 / 上代日本語 / 慣用句 / フランス語 / ゲルマン諸語 / モンゴル語 / 中国語・寧波語・福州語・厦門語・衡陽語 |
Research Abstract |
今年度までの主要な研究実績の概要は次のとおりである.昨年度までの研究の過程で,当初の研究計画では予想していなかったいくつかの重要な事実が明らかになった.とりわけ重要なのは,助動詞選択に関する上代日本語と現代オランダ語の類似性であり,これについて研究代表者は,すでに日本および韓国のレフリー付き専門誌に論文を掲載したが,今年度は,これらの研究をさらに発展・深化させ,"Auxiliary Selection in the East"と題する長大論文にまとめた.これは米国の専門誌Journal of East Asian Linguisticsに投稿し,受理された(現在印刷中).また,諸言語の語彙構造にみられる相違と他の諸現象との相関関係については,徹底した共同研究を行なうことができた.特に,二次叙述をめぐる諸問題に関しては,フランス語,英語,ドイツ語,オランダ語,ノルウェー語,日本語,韓国語,モンゴル語などを対象とする大規模な記述的・理論的研究を展開し,質の高い多くの成果を得た.その一部は,研究代表者による"Some Typological Implications of Mongolian Resultatives,"English Linguistics 19,pp.366-391.,研究分担者による"Reflexives and resultatives : some differences between English and German"Linguistics 40/5,pp.961-986.などとして,すでに国内外の専門誌に掲載されている.その他の研究成果も,『フランス語学研究』(研究代表者および研究分担者),Etudesde Langue et Litterature Francaise(研究分担者),『語法研究和探索』(研究分担者)など,いずれも有力専門誌に掲載されている.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Washio, Ryuichi: "Auxiliary Selection in the East"Journal of East Asian Linguistics. (印刷中). (2004)
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[Publications] 鷲尾龍一: "se faireと多言語比較研究"フランス語学研究. 37. 55-62 (2003)
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[Publications] 鷲尾龍一: "助動詞選択と非対格性をめぐる若干の考察"上智大学言語学会会報. 17. 134-153 (2003)
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[Publications] 鷲尾龍一: "もつ・ある・なる"言語. 32.11. 69-75 (2003)
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[Publications] 伊藤 眞: "慣用句対照研究の方法論的考察"次世代の言語研究. 3. 235-247 (2004)
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[Publications] Oya, Toshiaki: "Ueberlegungen Zn zwei Unterschieden der Mittelkonstruktion zwischen dem Deutschen. Englischen und Niederlaendischen"Zeitschrift fuer Sprachwissenschaft. 22.1. 213-242 (2003)