2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12420008
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
渡邉 惺之 大阪大学, 法学研究科, 教授 (30032593)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
道垣内 正人 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (70114577)
野村 美明 大阪大学, 国際公共政策研究科, 教授 (20144420)
櫻田 嘉章 京都大学, 大学院・法学研究科, 教授 (10109407)
茶園 成樹 大阪大学, 法学研究科, 教授 (30217252)
中野 俊一郎 神戸大学, 大学院・法学研究科, 教授 (30180326)
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Keywords | 国際裁判管轄 / 判決承認に関する2国間協定 / ハーグ条約準備草案 / ルガノ条約 / 裁判管轄の合意 |
Research Abstract |
2003年10月18-20日に韓国のKwangwon Province, Yong・Pyongにおいて共同研究会(初回から数えると13回目)を開催した。合計8本の報告がなされ、報告毎に通訳を介して議論が行われた。今回の研究会は、目本の国際私法改正作業との関連から韓国国際私法の改正後の判例への関心が高かった。又、研究会のメインテーマである裁判管轄及び判決承認に関する2国間条約の可能性の検討に関しては、世界規模でのハーグ条約準備草案プロジェクトが挫折したことから再度二国間条約に関心が戻ったが、ルガノ条約に双方が加盟することを検討すべきとの見解も強かった。又、日韓共に知的財産権保護の強化に向けた法的協力の可能性を検討する問題も大きな柱となった。 1.国際私法に関わる報告において類似すると云われる日韓の戸籍実務に実際にはかなり違いがあることが明らかとなった。例えば韓国では認知した非嫡出の未成年子は父親の戸籍に記載される等である。身分関係判決の承認・執行に際しては問題として注意を要する。2.二国間裁判管轄及び判決承認条約には韓国サイドが積極的であるが日本側にはむしろ両国がルガノ条約に加入することを検討した方が効率的という見解が強かった。アジアにおいても地域的な国際民事訴訟に関する条約システムを考える必要があるという点では我々グループのメンバーでは意見の一致を見ている。問題は日韓の2国間条約をモデルとして拡げる方向か、ルガノ条約システムを基本とした統合化という方向の違いである。多国間条約システムと2国間条約システムの違いを含め功罪の検討が必要である。3.日韓いずれにおいても知的財産関係における国際協力には対関心がある。韓国ではまだ本格的な国際化現象は生じていないようであるが、日本の法状態について一つのモデルとして強い関心があるように思われる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 渡辺惺之: "ヨーロッパの管轄ルールから見たハーグ管轄判決条約と日本の立場"国際私法年報. 4号. 174-213 (2003)
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[Publications] 野村美明: "米国の裁判管轄ルールからみたハーグ管轄判決条約案と日本の立場"国際私法年報. 4号. 214-271 (2003)
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[Publications] 中野俊一郎: "国際仲裁と国際私法"Journal of Arbitration Studies (Korea). 12巻2号. 40-61 (2003)
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[Publications] 道垣内正人: "ハーグ国際私法会議の『裁判所の選択合意に関する条約作業部会草案』(上)"NBL. 772号. 8-17 (2003)
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[Publications] 道垣内正人: "ハーグ国際私法会議の『裁判所の選択合意に関する条約作業部会草案』(下)"NBL. 773号. 57-64 (2003)
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[Publications] 茶園成樹: "職務発明の対価"知財管理. 53巻11号. 1753-1758 (2003)