2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12420009
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
芹田 健太郎 神戸大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (60031449)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱本 正太郎 神戸大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (50324900)
酒井 啓亘 神戸大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (80252807)
中村 道 神戸大学, 大学院・法学研究科, 教授 (60032710)
中井 伊都子 甲南大学, 法学部, 教授 (70280683)
|
Keywords | 人道的介入 / 人道的干渉 / 国際連合 / 地域的機構 / 安全保障 / 難民 / 国際人権保障 / 国家主権 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度に引き続き、人道的介入・人道的干渉に関する文献の収集を続けると共に、研究分担者がそれぞれの分担に応じて研究を継続した。 資料収集はほぼ終了しており、とりわけ二次資料に関しては、これまでに刊行された文献はほぼ完全に収集し終えた。 芹田(研究代表者)は、人道的介入が難民問題に与える影響の実証的研究を継続中であり、難民問題に関する単著を執筆中である。中村は、地域的機構による安全保障の観点から研究を進めており、とりわけアフリカに発生した事例において地域的機構と国連とがどのような協力関係を築きつつ人道的介入を行ったかを分析している。酒井は、国連の平和維持活動の変容と「人道的介入」との関わりを研究しており、既に今年度も事例研究・理論研究を公表した(別記参照)。濱本は、国連の枠外で行われる国家の一方的な人道的介入を分析対象としており、その典型事例であるコソヴォ紛争に関するNATO空爆をめぐる国家実行を検討するとともに、19世紀にまでさかのぼって人道的介入に関する国家実行を分析しつつある。中井は、とりわけコソヴォ紛争に関するヨーロッパの学説を対象とし、国際人権法の発展が人道的介入の正当化にどの程度影響を与えているか、検討している。 来年度は最終年度であり、これまでの成果をまとめ上げることに集中する。研究分担者全員で討議する研究会を頻繁に開催し、成果をまとめて公刊する準備を進めつつある。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 酒井 啓亘: "シエラレオネ内戦における「平和維持活動の展開」-ECOMOGからUNAMSILへ-"国際協力論集. 9巻3号. 95-129 (2002)
-
[Publications] 酒井 啓亘: "国際平和維持活動(PKO)における部隊提供国の役割-国連エチオピア・エリトリアミッション(UNMEE)へのオランダ参加問題を手がかりに-"外務省調査月報. 2002年度3号(未完・掲載決定済み). (2003)
-
[Publications] 酒井 啓亘: "「平和に対する脅威」概念の機能的展開とその意義-<9.11>事件への国連安保理の対応を手がかりとして-"国連研究. 4号(未完・掲載決定済み). (2003)
-
[Publications] 酒井 啓亘: "国連平和維持活動における同意原則機能-ポスト冷戦期の事例を中心に-"香西茂先生古希記念論文集(東信堂). (未完・掲載決定済み). (2003)