2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12440073
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Research Institution | The High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
山内 正則 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (20174584)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽澄 昌史 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (20263197)
生出 勝宣 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 教授 (50150008)
岡田 安弘 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (20212334)
栗本 猛 富山大学, 理学部, 助教授 (10195563)
日笠 健一 東北大学, 理学部, 教授 (20208739)
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Keywords | B中間子 / Bファクトリー / CPの破れ / ルミノシティー / 衝突型加速器 / フレーバー物理 |
Research Abstract |
平成13年度は以下の3点に関してBファクトリーの高ルミノシティー化とそこでの超対称性などの新しい物理の可能性についての調査・研究を行った。 1.加速器のルミノシティーについて 現存のKEKB加速器は順調にそのルミノシティーを改善しており、世界記録を更新しつつある。このことを踏まえて、陽電子リングに発生する光電子をさらに抑制するためのメカニズムについて研究した。また、加速器の大電流化に伴う熱の発生などについて検討し、解決策が提案された。これらの結果、10^<35>のルミノシティーを持つBファクトリーが実現可能であることが明らかになった。 2.理論的考察 B中間子の崩壊における超対称性粒子の寄与に関する理論的研究を行った。特に超対称性粒子のKμμ崩壊のループへの寄与、荷電ヒッグス粒子のDτυ崩壊への寄与などが明らかにされた。この結果、数十億のB中間子の崩壊の観測で新しい物理がどのように明らかにされるかについて新しい展望が開けた。 3.実験可能性についての研究 加速器の大電流化に伴う実験の困難さとその解決方法について検討を行った結果、測定器の最内層にピクセル検出器を用い、電磁カロリメターのエンド部に純粋CsI結晶を用いることが本質的であることが明らかとなった。同時に測定器の読出し電子回路をパイプライン化することが必要であることも明らかとなった。また、実験のシミュレーションの結果、Kμμ、Dτυ崩壊で新粒子の寄与を測定する場合の測定精度も理解されるようになった。
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