2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12460108
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
田中 明 佐賀大学, 海浜台地生物生産研究センター, 教授 (70038305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 捷一郎 九州大学, 農学部, 助手 (20038251)
林 静夫 九州大学, 熱帯農学研究センター, 助教授 (00038316)
藤本 昌宣 佐賀大学, 農学部, 教授 (00038241)
芝山 秀次郎 佐賀大学, 海浜台地生物生産研究センター, 教授 (10264152)
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Keywords | 海塩粒子 / 乾性降下物 / レーダ / 潮風害 / クロロフイル / 蛍光 |
Research Abstract |
現在までに得られた主な知見は以下の通りである。 1.潮風害対策のために迅速に大気中の海塩粒子数を測定する事を目的として、バブリング法とレーザによる光散乱式粒子計数器を用いた。大気を蒸留水中に吸引し、バブリングして、電気伝導度を連続測定し電気伝導度の4時間当たりの増加量を求めた。海風が吹くと電気伝導度の変化量が大きくなった。また海塩粒子数は南風の場合やや少なくなり、また午前中は少なく、午後は増加する傾向があることなどから、バブリング法ほどは明確ではないが、海塩粒子をカウントしている可能性がみられた。 2.佐賀県東松浦半島、いわゆる上場台地における地下水の水質について、観測データをもとにして考察した。地下水中の硝酸イオン濃度は、背振山地に比べて高く、60PPmを越える場所もあった。上場台地でも、温泉水が混入した場所や水田地帯の硝酸イオン濃度は比較的に低い値であった。長期的な傾向をみると、1995年以来、特に大きな増加傾向も減少傾向もみられなかった。 上場台地の典型的な岩石は花崗岩と玄武岩であるが、両地帯の地下水水質を比較した結果、玄武岩地帯の地下水の硫酸イオンとマグネシウムイオン濃度が高く、しかも溶存イオンの種類が多いことがわかった。 3.2001年6月の降雨時のレーダ観測によると、数10mのスケールの降雨セルの動態が精度良く観測できることがわかった。従って、潮風害をもたらす海塩粒子によるしぶきの観測の可能性が得られた。
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[Publications] Ahmed El-SHAFLI, TANAKA Akira, MIURA Norihiko: "Transport of Nitrogeneous Fertilizer and Its Influence on Mechanical and Physico-Chemical Properties of Soil"農業土木学会論文集. 215. 57-67 (2001)
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[Publications] 三浦 麻, 田中 明: "GPS気象観測による東松浦半島における複雑地形の気温特性"海と台地. 13. 35-40 (2001)