2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12470056
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
野村 慎太郎 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (80159087)
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Keywords | 骨基質 / 骨細胞 / オステオポンチン / プロモーター / メカニカルストレス / GFP / トランスジェニックマウス / 石灰化 |
Research Abstract |
骨細胞は高度に石灰化した骨基質に、軟骨細胞は軟骨基質の中に埋め込まれた状態で存在する。これらの細胞をかかえる骨、軟骨基質は血流に乏しく、代謝も活発でない組織である。しかしながら、骨、軟骨は生体恒常性維持に不可欠な機能を有する組織である。力学的負荷を均等に分散する形態、カルシウムの貯蔵、体躯の円滑な運動機能、造血の器官として、中枢神経の周囲からの保護などの生体機能は骨、軟骨組織によって担われている。特に着目すべきは、これらの機能は生体のおかれている環境に対応して変化、適応することが義務づけられていることである。この問題に明確な解答を与えるため、我々は骨組織への分化が確認されているMC3T3E1細胞、あるいはさらに分化段階の低いC3H10T1/2細胞にElongation Factorのpromoterの下流にGFP(Green Fluorescent Protein)遺伝子をレポーター遺伝子として導入し、安定発現株を取得する。一方、これらの細胞の起源となったマウスの肋骨、あるいは大腿骨を骨折させ、その翌日に遺伝子導入細胞株を移植した。その結果、培養細胞の骨組織への寄与が認められた。さらに我々はトランスジェニックマウスを実験系に用いて、オステオポンチン遺伝子転写調節領域の解析を行い、メカニカルストレス対応シス領域を同定し、コンピューター制御メカニカルストレス負荷機器を作成し、加圧状態をリアルタイムで動物個体を用いて測定できるような実験系を作成した。さらに骨内部においてかかる力学的負荷を測定する端子を開発し、加えた外力と実際の負荷の関係を求め、その相関関係を示す曲線の作成、さらに病理学的に負荷によって生じる細胞障害の程度を評価した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] S.Nomura et al: "Molecular events caused by mechanical stress in bone"Matrix Biol. 19. 91-96 (2000)
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[Publications] H.Fnomoto,S.Nomura et al: "Cbfa-1 is a positive regulatory factor in chondrocyte formation"J.Biol.Chem.. 275. 8695-8702 (2000)
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[Publications] Y.W.Zhang,S.Nomura et al: "PEBP2αA/CBFA1 mutations in Japanese cleidocranial dysplasia patients."Gene. 244. 21-28 (2000)
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[Publications] T.Takauwa,S.Nomura et al.: "Expression of interleukin-7 and its receptor in thyroid lymphemia"Lab.Invest.. 80. 1483-1490 (2000)
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[Publications] S.Nomura et al.: "Molecular Case of the severe functional deficiency in * by an arginine-deletion in the basic domain of * facts."J.Bone and Mines Metal. (in press).
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[Publications] T.Yasui,S.Nomura et al.: "Effects of Allopurinol on Renal Stone Formation and Osteopontin Expression in a Rat Urolithiasis Model"Nephron. 87. 170-176 (2001)