2002 Fiscal Year Annual Research Report
心臓流出路の形態形成に関与する分子メカニズムおよび循環生理の解明
Project/Area Number |
12470172
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
中澤 誠 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (10075567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉村 洋子 東京大学, 医学部, 助手 (70291698)
山村 英司 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (90230531)
富田 幸子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40231451)
竹内 隆 三菱化学生命科学研究所, 発生制御, 主任研究員
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Keywords | 心臓 / 流出路 / jumonji遺伝子 / マウス胎仔 / ニワトリ胚 / 発生 / 心臓神経堤 |
Research Abstract |
ニワトリ胚で移動前の心臓神経堤を除去すると総動脈幹心が形成される。心臓神経堤が過剰の場合を検討したところ、大動脈/肺動脈中隔には神経堤細胞が認められるが、大血管は右心室より起始し、両大血管右室起始の心臓が形成された。総動脈幹心では冠状動脈の異常が多く認められるが、この冠状動脈の発生について検討した。冠状動脈は右側が左に比較して優位に早く形成されていることがわかった。テネイシンCは冠血管前駆細胞の時、また冠動脈が大動脈に開口時に発現し、テネイシンXは管腔形成時に発現していることが判明した。 Jumonji蛋白が細胞周期進行上重要であるサイクリンD1の遺伝子プロモターに細胞内で結合することを示した。Jumonji蛋白が転写活性を抑制する機能、リプレッサー活性があることを示し、さらにその領域を特定した。JumonjiおよびサイクリンD1遺伝子の2重変異体ではJumonji変異体に認められた心筋細胞の過剰増殖がレスキューされ、サイクリンD1遺伝子がJumonji遺伝子の主要な下流遺伝子であること示された。サイクリンD1遺伝子の発現を任意に誘導できるトランスジェニックマウスを作製、解析することにより、発生過程のみならず、生後の心筋細胞の増殖停止においてもサイクリンD1遺伝子の発現抑制が必要であることを示した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Toyada M, Shirato H, Nakajima K, et al.: "Jumonji dowunregulates cardiac cell proliferation by repressing cyclin Di expression"Developmental Cell. (in press). (2003)
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[Publications] 竹内 隆: "発生過程における細胞増殖とjumonji遺伝子"生化学. (印刷中). (2003)
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[Publications] 竹内 隆: "発生・再生過程における細胞増殖の制御機構"実験医学. 21(5). 580-586 (2003)
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[Publications] 竹内 隆, 長田智治: "マウス遺伝子トラップ法により作成された生殖異常マウス、goku"最新医学. 57(12). 2651-2656 (2002)
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[Publications] Shen J, Nakanishi T, Gu H, Miyagawa-Tomita S, Wu GR, Momma K, Nakazawa M: "The role of endothelin in oxygen-induced contraction of the ductus arteriosus in rabbit and rat fetuses"Heart Vessels. 16. 181-188 (2002)
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[Publications] Naruse M, Ishihara Y, Miyagawa-Tomita, et al.: "3-Methyl-cholanthrene, which binds to the arylhydrocarbon receptor, inhibits proliferation and differentiation of osteoblasts in vitro and ossification in vivo"Endocrinology. 143(9). 3575-3581 (2002)