2000 Fiscal Year Annual Research Report
cDNA microarrayによる炎症性腸疾患発現遺伝子の解析-大腸炎モデルとの比較による疾患特異的遺伝子の同意-
Project/Area Number |
12470249
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐々木 巌 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60125557)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
舟山 裕士 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (50192315)
内藤 広郎 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (90180223)
福島 浩平 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (20271900)
大谷 明夫 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (30133987)
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Keywords | 潰瘍性大腸炎 / クローン病 / 上皮細胞 / 腸内細菌 |
Research Abstract |
無菌マウスに腸内細菌を導入(通常化)した際に、大腸上皮に選択に発現する遺伝子に注目し、無菌マウス、通常化3日目、Specific pathogen-free(SPF)マウスの3群の小腸大腸各々より上皮細胞を分離、total RNAからpoly(A)を精製し???社のDNA microarray(8000種の遺伝子発現を比較)により、2群間比較を6とうり行った。 特に発現量の高い遺伝子に注目し、蛍光強度上最低2倍以上の差のある遺伝子を62クローン選択した。これら62クローンを入手し、これをプローブとしてすでに43クローンにおいてノーザンブロットにより発現レベルの相違を確認した。その結果、35クローンにおいて再現性が確認された。 一方、当初予定していた炎症コントロールとしてのdextran sulfate sodium誘導大腸炎のDNA microarrayによる解析であるが、この腸炎モデルの大腸炎発症機序が不明であり炎症コントロールとして用いるには時期尚早との観点から、DNA microarrayによる検討は行っていない。通常化モデルでの再現性を確認する際に、ノーザンブロットのサンプルとしてあわせて用い、通常化で同定し得た遺伝子発現変化の普遍性あるいは特殊性の指標としている。 ヒト炎症性腸疾患については、この1年間で潰瘍性大腸炎、クローン病各10例の手術材料より上皮RNAを蓄積している。しかし、切除標本の大きさや高度な炎症による上皮細胞脱落などの諸事情によりpoly(A)RNAを精製しDNA microarrayに供するだけの十分なRNA量は確保されていない。
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