2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12480013
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Research Institution | Nippon Sport Science University |
Principal Investigator |
浅見 俊雄 日本体育大学, 体育学部, 教授 (20012354)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 雅充 日本体育大学, 体育学部, 助手 (20307995)
井川 正治 日本体育大学, 体育学部, 教授 (60112976)
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Keywords | 常圧・低酸素 / 居住 / 持久的トレーニング / 最大酸素摂取量 / 血液性状 |
Research Abstract |
研究1:常圧・低酸素室での1日10時間の居住が及ぼす生理・生化学的反応の変化 3つの被験者群をそれぞれ異なる酸素濃度に設定した常圧・低酸素室に1日10時間、7日間居住させた。設定した酸素濃度は標高2000m付近の酸素量に相当する16.4%、2400m付近に相当する15.4%、2800m付近に相当する14.9%の3種であった。居住期間前後に最大酸素摂取量の測定を行った。また、居住前と居住中1,2,3,5,7日目、居住後1,3,5日目に採血を行い、血液性状の分析を行った。居住により14.6%群のみ最大酸素摂取量が有意に増加した。14.9%群と15.6%群でエリスロポエチン濃度が居住初期に有意に増加したが、赤血球数に有意な変化は認められなかった。14.6%群では最大分時換気量が有意に増加していた。 研究2:常圧・低酸素室での持久的トレーニングの効果 本研究では、通常環境下で測定した最大酸素摂取量の60%に相当する運動強度で常圧低酸素室内(60H群)もしくは通常環境(60N群)で30分間、もしくは最大酸素摂取量の40%の負荷で低酸素室内もしくは通常環境(それぞれ40H、40N群)で45分間の自転車駆動トレーニングを週3回、4週間行わせ、その効果について検討した。設定した酸素濃度は15.4%であった。トレーニング前後に血液性状の分析を行うとともに、最大酸素摂取量、最大無酸素パワーの測定を行った。性状には顕著な変化は観察されなかった。60H群のみ、最大酸素摂取量がトレーニングにより増加する傾向にあった。研究1の場合と同様に最大分時換気量が増加傾向にあったとともに、近赤外線分光法から評価した活動筋への酸素供給能力も向上する傾向にあったことから、常圧低酸素室で得られるトレーニング効果は、血液性状の変化よりも、その他の呼吸循環系機能に表れやすいと考えられる。
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