2000 Fiscal Year Annual Research Report
PFI事業評価における公共セクター比較指標に関する研究
Project/Area Number |
12480106
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中川 大 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30180251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松中 亮治 京都大学, 工学研究科, 助手 (70303849)
青山 吉隆 京都大学, 工学研究科, 教授 (80035633)
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Keywords | PFI / PSC / リスク |
Research Abstract |
PFI事業をわが国において適切に遂行することができるようにするために必要なPSC算出方法を確立することを目的として、以下の点について研究を実施した。 1.PSCにおいて算入すべき項目に関する事業データの収集・解析 わが国においてこれまで実施されてきた公共事業のデータを収集・解析し、PSC算出の際に必要となる資金調達コストについて分析を行った。 ● 資本調達コスト わが国における公的セクターの代表的資本調達方法は、債券の発行、財政投融資の利用であり、これらにおける調達コストのデータを統計的に解析し、資本調達方法別に公的セクターにおける標準的調達コストを算出した。 2.PSC計測例の内容分析 イギリスの事例を中心にPSCを実際に計測した例を収集しその内容を分析した。特に、取り扱っているリスクの種類とその評価方法に重点を置いて調査・分析した。 ● リスクの種類と範囲 PFIではリスクを民間セクターと公共セクターで適切に分担することによって効率化を図ることができるという考え方に立っている。したがって、どのようなリスクが存在し、そのリスクプレミアムがどの程度であるかを明らかにすることが重要である。そこで、本研究では、イギリスにおける既存のPFI事業契約事例を収集し、契約におけるリスクの取扱方法、定量化方法を分析した。さらに、本研究では、リスク分担方法の違い、すなわち民間セクターと公共セクターとの間の契約形態と発生するリスクの大きさが、PFI事業の成立可能性に及ぼす影響をモデル分析により明らかにした。
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